約 730,147 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1926.html
「……3Sが斬る、なし崩しに始まり」 「今回は某企画に便乗して、ブレザーバージョンでお送りします」 「さすがにこのような服装は、気恥ずかしいですねワン」 「こういう時に言うべき台詞は二つに一つ」 「ほう?」 「と言いますとワン?」 「『七五三みたい』か、『どこのふーぞく?』」 「……どちらに該当すると言いたいのでしょうか?」 「言わぬが花」 「テッコさん、あとでじっくり話し合いましょうかワン」 「ええ、私も同席させていただきます。 それはそれとしまして、ですね。 それでせっかくの学校シチュエーションです、なにか学校っぽい事をやってみましょう」 「それはよいお考えですワン」 「(ぱちぱち)」 「それで、学校らしい事といいますとワン? 恥ずかしながら私は、既に社会人であるマスターの元に迎えられたため、学校と言う環境にはとんと馴染みがありませんでしてワン」 「そこはそれ、現役学生マスターをもつ私たちにお任せあれ」 「(えっへん)」 「おおー、頼もしい限りですワン。それで、具体的にはワン?」 「学校らしい事……不良のいじめ?」 「ああ、そうですね。そしてその不良も、教師側から煙たがれて事あるごとに退学させようと目論まれているという悪意の連鎖など定番ですね」 「そこから学級崩壊」 「そのまえに、登校拒否も忘れてはいけません」 「……うっかり」 「いえあの、学校と言う環境はもう少し穏便な場所ではないかと思いますがワン……」 「むむ?」 「ですが、マスターが学校に行ってる間に、私が暇潰しで見る学園ドラマなどは、多かれ少なかれこのような筋のものばかりですが?」 「(うんうん)」 「つまりあなた方も、学校の実情にはそれほど詳しくないとワン」 「なんでバレたのですか!」 「びっくり」 「……いえ、まぁ、その件は置いておくとしましてワン…… そうですね、無難なところで授業のマネなどをやってみましょうかワン」 「無難ですね、無難すぎます。なにかこう、ぐっと来るものがないと取り残されますよ」 「若者には無茶が必要」 「そこは素直に頷いておいてください、話が進みませんからワン……」 「ち、仕方ありませんね」 「一つ貸し」 「恩を押し付けられましたワン?! 気を取り直して……そうですね、国語でもしてみてはいかがでしょうワン」 「国語、ですか?」 「ええ、以前『秋物に凝ってナマズの服』などという、ひどい慣用表現を使った方もいますことですしワン」 「ナニソレ犬丸? 『羹に懲りて膾を吹く』の積もり? ありえない。ひどすぎ。ひょっとしてギャグ?」 「……今私は、非常に理不尽な気持ちを味わっていますワン」 「まぁまぁ。それじゃあ一つテキトーに、研究発表チックに慣用句についてでも語って見ましょうか」 「(こっくり)」 「ではそういうことでワン」 「言いだしっぺと言うことで、まずは私からいきましょう。そうですね…… 『情けは人のためならず』について」 「「(ぱちぱち)」」 「この慣用表現は、『安易に情けをかけると、その人のためにならない』と言う意味…… と、勘違いされることが多いですね」 「(うんうん)」 「おおー、お見事ですワン。まさにそのとおりですワン」 「ポイントは、『自分に返って来る』ということ。この要素を加味すれば、答えはおのずと見えてきます」 「隙の無い論理展開ですワン」 「やる……!」 「すなわち! この慣用表現の真の意味は、『反撃を受けないために、止めは刺せる時に容赦なく刺せ、それこそが慈悲』だと!」 「我々武装神姫には、必要な心構えですねワン」 「(うんうん)」 「スナイパーである私にとっては、特に重要な事です」 「お見事ですサラ(仮)さん」 「お疲れ」 「さて、では次は誰が行きますか?」 「(挙手)」 「おお、テッコさんが積極的ですワン」 「これは期待できそうですね」 「……『船頭多くして船山に登る』……」 「ほほう、それで来ましたかワン」 「それで、その心は?」 「『皆で力を合わせれば、一見不可能な事だって実現できる!』(握り拳)」 「うんうん、よい言葉です」 「もとより我ら武装神姫、マスターとの二人三脚が大前提ですワン」 「協力、とても大事」 「まさか、この殺伐が持ち味のこのコーナーで、こんな感慨深い言葉を聞けるとは」 「やりますねテッコさん」 「(えっへん)……最後、犬丸」 「承りましたワン。見事取りを務めてご覧に入れましょうワン。 では、私は……『死中に活を求める』について語らせていただきますワン」 「期待していますよ」 「がんばれ」 「ありがとうございますワン。 それで『死中に活を求める』はですね……かつてとあるスポーツ選手が試合前にトンカツとシチューを食べるのが定番だったのですが、ある日時間がなかった時に、店主に頼んでカツをシチューに入れてもって来て貰ったのですワン。 それを見た店主は、煮込み料理と揚げ物を組み合わせる着想を得て、そこから大ヒット商品……いえ今では定番と言うべきカツカレーを生み出したという故事に基づく、窮地においても最後まで諦めない事でそこから逆にチャンスを得ることを言います」 「最後まで諦めない事、これもまた我々には重要な事ですね」 「昔の偉い人は言った……『諦めたら、そこで試合終了だよ』」 「ご清聴ありがとうございましたワン、お粗末さまでしたワン」 「お疲れ」 「なんだか今回の3Sは、きれいにまとまりましたね」 「たまにはこういうことがあってもよろしいかとワン」 「(うんうん)」 (和やかな笑い声が満ち、それが徐々にフェードアウトしていく) 「……えーと」 「……うーん」 「ええと……これ、ツッコんだら負けとか、そういうゲーム?」 「そう、なのかもしれませんねぇ、もしかしたら……?」 「『情けは人のためならず』は、『誰かに優しくした事は、巡り巡って自分に返ってくる』という意味だね。 『船頭多くして船山に登る』は、『皆があれこれ口出しして、事態がとんでもない方向に行ってしまう』こと。 『死中に活を求める』は意味としては合ってるけど、説明されてる成立エピソードは、普通にカツカレーの起源として有力視されてる説だね。もっともそれでは、シチューじゃなくて普通にカレーとカツの注文だけど」 「ツッコミいったー!」 「しかも詳細に!」 「え? なに? 何かまずかったかな?」 「いえ、その、まずいというわけでもないんですが……」 「朴念仁て、時としてものすごく強いわねぇ……」 「ええ……」 「?」 <戻る> <進む> 犬子さんの土下座ライフ。 クラブハンド・フォートブラッグ 鋼の心 ~Eisen Herz~
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2051.html
鋼の心 ~Eisen Herz~ 第30話:フロントミッション2nd アルアクラン。 グループK2が開発した最初期段階の試作型武装神姫。 試作機中最大の大きさを誇り、ストラーフ以上のパワーと装甲、アーンヴァル以上の火力を併せ持つ限界性能試験型。 後に、神姫事業に参入したUnion Steel社に譲渡され、ティグリース、ウィトゥルースの原型ともなったMMSである。 最大の特徴であるフロートユニットによるホバー滑走は、当時のK2においては未完成で終わっているが、Union Steelの技術スタッフの手で完成。同社の神姫、ウィトゥルースの、特徴的な駆動系として勇名を馳せている。 更に同社は、発展系として上半身を浮遊させることでバランス制御の補助と軽量化を両立し、真鬼王と呼ばれる重戦闘形態への変形を可能とした。 これらの技術の成立に、Union Steel社の先鋭的な高い技術力を欠かすことは出来ないが、その発想の根源となっているシステムの構想は旧K2時代に完成を見ているものである。 何れにせよアルアクランは、例え完成を見たとしても市場に出回ることが無かったのは自明だろう。 その戦闘力は、控えめに見積もっても真鬼王2体分を上回る筈であり、他の神姫とのパワーバランスが確実に崩壊するのがその理由となる。 もちろん、開発当事にアルアクランが完成していた場合、その技術のフィードバックによりアーンヴァルを始めとする各神姫も相応の強化を見たことは疑う余地も無い。 その場合、神姫事業全体が今より一段上のスタートラインを持ったであろう。 神姫年鑑2037。 「歴史に埋もれた幻の神姫」より抜粋 ◆ 「…………」 颶風(ぐふう)を伴う豪刃が唸り、カトレアの眼前を掠める。 巻き込まれれば装甲の脆弱なフランカーなどひとたまりもあるまい。 「……チッ!!」 続く左腕の一閃をサイドステップで交わし、距離を維持。 触れれば即死も充分にありうる鋏腕の影響圏に留まり続けた。 「……なんて厄介!!」 離れれば致命的な威力の粒子ビーム砲が、中距離では2門の速射砲の弾幕が、それぞれに襲い掛かってくる。 フレキシブルアームの先端に搭載された2種類の砲は、その自由度の高さから死角のない射撃を可能としていた。 だがしかし、近距離は近距離で、振り回される両腕の鋏と言う脅威がある。 挟まれ、捕まるのは論外。 かと言って、薙ぎの一撃でも容易に神姫のボディを粉砕しかねない威力。 レイブレードで鋏を斬ろうにも、表面にはご丁寧に帯磁処理が施されており、一刀両断と言う訳にはいかない。 勿論、高出力のレイブレードならば、押し付ける事で叩き切る事も可能だろうが。よほどの隙を作らぬ限り、同時にこちらのボディも両断されるのは目に見えている。 仕方無しに、2体掛かりで前後から強襲し、先に背面のフレキシブルアームを破壊する作戦を取ったのだが、6本脚に支えられたボディは振り回される豪腕にも体勢を崩す事がなく、隙は見出せないで居た。 「っ!! 残り時間は!?」 「……20秒」 「あと20秒で片付けるなんて―――」 「―――違う」 カトレアの反対側から強襲を仕掛け、鋏腕を掻い潜りながら、珍しく表情を曇らせるアイゼン。 「……もう、20秒過ぎてる……」 「……くっ」 カトレアの舌打ちの直後、作戦予定時間から30秒目が経過した。 ◆ 「ビリア!! レーザーを!!」 名を呼ばれたブーゲンビリアは、主に答え即座に砲撃形態からレーザーを放つ。 目標は敵ではない。 彼女の主、土方京子は敵を撃つのに一々指示するようなマスターでは無い。 そんな彼女が態々名指しで彼女を指名するという事は、一撃でこの状況の打開を求める場合。 彼女の意図を察したブーゲンビリアのレーザーは、最大俯角で放たれ、海面を直撃。 即座に大量の海水を蒸発させ、濃密な水煙を上げた。 「……水蒸気で防護幕を作ったとて、何処まで持つか!?」 セタやデルタ(複数)が対空弾幕を張っているが、船の大きさに対しサイズの小さな神姫ではカバー範囲に限度がある。 そもそもからして、対空弾幕とは航空目標を攻撃する為の物ではない。 地上攻撃を断念させる為の防御手段に過ぎないのだ。 もとより軍用航空機の強みは機動力と高度。 航空機側が戦闘をする気に成らなければ、地上に居る物には攻撃を試みる事すら出来ない。 故に、不利になれば即座に逃げに移れる航空目標に対し、地上からの応射では最高に上手く行って追い払うのが関の山。 それでは数は減らせない。 事実上、祐一たちの攻撃手段は迎撃に上がった3機の神姫のみ。 天海最強を誇るマオチャオ、マヤアは言うに及ばず。 京子のアルストロメリアストレリチアも一騎当千を地で行く神姫だ。 AI制御のマリオネット如きでは相手にもならない。 ―――が、数が数だ。 僅か数分の間に、合計で100機近く落としているはずだが、敵はちっとも減ったように見えない。 「……コリャだめダナ。一機ヅツ落シテモ意味無イゼ?」 「どうする、祐一やん? ネコはそろそろ弾切れになるの」 今の現状でマヤアが補給に降りれば戦線が崩壊する。 更に、アルストロメリアの燃料も余裕が無い。 2人揃って戻ってしまえば、流石に船への攻撃が増すのは避けられず、そうなってしまえば装甲など無い小型船では1分も持たずに撃沈されるだろう。 故に。 「ブーゲンビリア。……ユピテル“class3”の発射準備を……」 「御意」 京子が命じたのは、ブーゲンビリアの誇るユピテルレーザーシステムの最大出力による発射だった。 3発の化学レーザーを相乗させて放つ一撃は、最早神姫の持つ火力でもなければ神姫の戦いに必要になる物でもない。 もとより、このような対物破壊を目的とした仕様。 確かに“class3”の火力ならば問題無く、海上プラントの構造物を貫通して内部を破壊できる威力がある。 だがしかし。 ソレをわずか15cmの神姫に装備させるには如何に京子の技術を以ってしても無理がかかる。 そして、その無理を負うのは他ならぬブーゲンビリア。 砲身をマイナス数十度まで冷却した状態ならばともかく、現状で“class3”を使用した場合、照射時間は5,6秒程度。 それを僅かにでも過ぎた場合……。 「……大丈夫。その必要は無い……」 「しかし」 困ったような声を出す京子に、祐一は少しだけ微笑む。 「アイゼンたちはきっと上手くやる。……それに」 祐一の後ろ。 航空型の神姫たちが滑走路代わりに使った甲板の奥で、甲高いタービン音が響きだす。 「……今、フェータが上がる」 大出力のブースターに押し出され、あっという間に離陸速度を得た白い神姫が大空に飛び出してゆく。 「行きなさい、フェータ!! アイゼンたちの作戦が終わるまででいい。3分も稼げば充分よ!!」 『はい!! 最初から出し惜しみなしの全力で行きます!!』 帰投するマヤア達とすれ違った直後、フェータは左腕のフリッサーを解放した。 『フリッサーぁ!!』 ドンという衝撃音が聞こえるより遥かに早く、編隊を組んでいたブラックタイプが脆弱な羽根を砕かれ墜落してゆく。 AIとは言え敵も愚かではない。 標的になれば散会するぐらいの知恵はある。 だがしかし。 「そんな暇を与えなければいいだけの話っ!!」 フェータの速度が、軌道が、速さが。 それをさせない。許さない!! 上空を100mほど隔ててすれ違う別の編隊。―――通常なら攻撃目標には選ばないような位置に居るそれを、フェータは逃さない!! 根元から取り付け角度を変える可変翼と、機体を押し上げる推力を大きく偏向するベクタードノズル。 その付加を分散させるスタビライザーとカナード翼。 そして何より15cmという小ささが可能とする“超”高機動。 確かに出力は劣るだろう。 最大速度も比較にはならない。 だがしかし、最低でも数tの重量を持たねば成らない戦闘機たちに、今この瞬間、この状況において!! フェータと言う武装神姫は“それ”を圧倒してのけた!!!! 「……これは……!!」 息を呑む京子。 彼女だからこそ分る。 今フェータに使われている技術がどれほどの物なのか。 そして、京子にしか分らない。 「……これは、真紀の……」 それが、土方真紀の遺した設計だという事に。 そして、それを具現化した老人が居た事に……。 「……………………ストレリチア」 「はいです、マスター!!」 「……此方も出し惜しみは無しだ。カトレアたちを信じるぞ」 「当然なのです、勿論なのです!!」 「よし、成らば【タイフーンモード】にシフト!! 思う存分暴れて来いっ!!」 「了解です!!」 答え、ストレリチアはアーマーを全てパージする。 エウクランテと根を同じくする“それ”には、当然ながら製品であるエウクランテと同様の機能を有していた。 即ち。 「ストレリチア【タイフーンモード】シフト完了!!」 アーマーを合体させてフライトシステムを構築する能力。 ただし、彼女の物は只の鳥型ではない。 「いくですよ、テュポーン!!」 伝説に名を残す怪鳥テュポーン。 一説によればそれは双頭の怪物であったとも言われている。 ストレリチアのテュポーンは、その名の通り、二つの頭を持った怪鳥であった。 ◆ 「これ以上時間はかけられない……!!」 「……だね」 攻撃を避わしながら同意するアイゼン。 「その……。む、村上衛の神姫……。デルタといいましたね? 彼女を倒したあの突撃ならば如何です?」 「……隙は大きいけど、イチかバチかやってみる?」 カトレアは無言で頷く。 これ以上時間はかけられない。 最早、敵の装備を切り崩すような余裕はないのだ。 「……【フェルミオン・ブレイカー】で隙を作る……。貴女はその隙に距離を取ってシールド突撃を……」 「分りました」 交錯、そして分散。 しかし、アルアクランは同時に複数の目標を注視できる。 結果、近付いてきたカトレアには鋏腕を、離れてゆくアイゼンには粒子砲を選択。 同時に攻撃を行うが、二人ともそれは充分に予測している。 「ふっ!!」 「……シールド、集中!!」 カトレアはレイブレードで鋏腕を払い、アイゼンはシールドで粒子砲を弾く。 二人が狙うのはこの直後!! 「今!!」 瞬時に間合いを離したカトレアに反応し、直前までアイゼンを狙っていた粒子砲がカトレアに砲口を向ける。 その隙。 それを狙い、カトレアが粒子砲を引き付けると信じ、アイゼンは防御を捨て【フェルミオン・ブレイカー】の一撃を放つ。 「……行け」 ≪Fermion Breaker≫ 高出力陽電子砲。フェルミオン・ブレイカー。 装甲への威力よりも、むしろ攻撃範囲を重視し敵の脆弱な部分を破壊するエネルギー砲の一撃が、アルアクランの巨体を包み込む。 しかし。 「………………」 装甲表面に電流を流し、剛性を強化する特殊装甲で身を包んだアルアクランには通用しない。 が。 視界を奪えなかった訳では、無い!! 「―――シールド突撃ぃ!!」 陽電子砲の照射が終わると同時に、アルアクランへと突っ込むカトレア。 中枢である神姫部分を正確に狙った突撃がアルアクランを粉砕する。 ―――直前。 アルアクランは信じがたい速度で『滑走』し、その突撃を回避。 「―――ば、馬鹿な!?」 カトレアが驚くのも無理は無い。 それは間違っても、重量級神姫の動きではない。 強いて言うならその加速と速度は、リニアガンの“それ”。 そして、この部屋全体がアルアクランのための“レール”になっている事に気付く由も無い。 だが。 「……悪いけど、こっちは二人掛り……」 理由は知らず、根拠も無いが、アイゼンはその“まさか”に備えていた。 滑走による回避を終えて停止しようとするアルアクランの真上から、フライトモードのフランカーでシールド突撃を敢行し……。 「しぃぃぃぃるどぉぉぉ、突撃いぃぃぃっ!!」 その巨躯を縦に貫いた!! 第31話:THE TOWERにつづく 鋼の心 ~Eisen Herz~へ戻る なんだか気付くともう3週間ですよ奥さん。 時間が経つのが早すぎです。歳でしょうかね? ナイトじゃなくてもタイムベント欲しさに、オーディンに飛翔斬ぶちかましたくなります今日この頃のALCです。 っつーか仮面ライダーディケイドが異様に面白すぎる。 過去9年間放送したそれぞれの仮面ライダーの世界(原作とは違うけど……)を旅すると言う都合上、1つの世界が2話で書き切られると言うのが勝因かと。 ガンダム00やコードギアスのように情報量を多くする事で無駄な描写を徹底的に削ぎ落としているのが大きいのでしょう。 願わくばこのまま、響鬼の後半を台無しにして下さりました(以下略)……。 つーかSS書かずにオリジナルの神姫改造に精を出していたこの頃でした。 ALC。 -
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2429.html
第2部 「ミッドナイトブルー」 第2話 「night-2」 西暦2041年 5月21日 12:00 『大阪府 大阪市 鶴見緑地センター店』 お昼のチャイムが公園内に響く。 園内の噴水広場の軽食コーナー、そこでは多種多様な神姫とオーナーたちが昼飯を食べて雑談をしていた。 オーナー1「おい、知ってるか?昨日の夜出たらしいぜ」 オーナー2「出たって何が?」 天使型「例の都市伝説ですね」 サソリ型「12時の死神か・・・」 悪魔型「ええーーーほ、本当?」 オーナー3「ついにこの神姫センターにも、来たか」 種型「なんでも灰色艦隊の巡洋戦艦型神姫が半数以上撃沈されたらしい」 花型「ひゃーーー恐ろしい恐ろしい」 オーナー4「あの成金艦隊か?実力は低いだろ」 スプーン型「ですが、腐っても戦艦型神姫、それをわずか数分で半滅させたのですから・・・」 オーナー5「12時の死神、あれって実在するのか?よくあるゴーストファイターだろ?」 雑談に花を咲かせるオーナーたちに1枚のぼやけた写真が投げ込まれた。 オーナー1「!?なんだこりゃ」 野木「奴は実在する。これがやつの写真だ。私の重巡が撮影した」 野木が生き残った艦隊を引き連れてテーブルに座る。 ゴーンゴーンゴーン・・・ 低いエンジンを唸らせて灰色艦隊で生き残った3隻の戦艦型神姫が噴水広場の上空に現れる。 悪魔型が目を細めて艦隊を見上げる。 悪魔型「1、2、3・・・たった3隻?おいおいまじかよ!!」 オーナー4「ぶっ・・・ほ、本当か?」 野木は手に持った缶コーヒーを飲む。 野木「一瞬だった、時間にして5分もかかっていなかったな、みんな一撃で撃沈された」 ワシ型「これがその写真ですね」 野木から渡された写真を囲んで数体の神姫が騒ぐ。 天使型「ぼやけていてよく分からないですね」 サソリ型「真っ黒な武装神姫だ」 スプーン型「こんな神姫見たことないです」 ワシ型「私もです」 建機型「戦艦型を一撃で破壊できるんですから、有名な神姫ではないのですか?」 オーナー5「おい、お前知ってるか?こいつ」 オーナー2「ノン」 野木「そいつは戦艦並の大口径砲と強力な大型ミサイルを装備していた。レーダー、センサーには映らないステルス機だ」 ヴィクトリア「こいつは夜間戦闘に特化した重夜戦、重夜間戦闘機型神姫です」 マキシマ「すれちがいざまにドカン!!速度も速い」 ノザッパ「姿さえさだかじゃねえ!!あいつは化け物だ!!」 生き残った3隻の戦艦型神姫たちは周りによってきた神姫たちに戦闘の様子を話す。 悪魔型「ひええ・・・」 戦闘機型「これは夜中のバトルロンドは出ないほうがいいですね」 犬型「夜中の12時に出没する神姫・・・どこかで聞いたことがあるような・・・」 ???「そいつは夜帝だよ」 軽食コーナーの端で老人とチェスを打っている黒い軍服を着た将校型神姫がぼつりとつぶやく。 □将校型MMS 「ナターリャ」 SSSランク「演算」 オーナー名「伊藤 勝成」♂ 70歳 職業 古物商店主 天使型「夜帝?」 オーナー2「なんだそりゃ?」 サソリ型「ナターリャさん、知っているんですか?」 ナターリャはマスターとチェスをしながら答える。 ナターリャ「夜間重戦闘機型「シュヴァル」 SSSランク 二つ名 「夜帝」・・・バトルロンドでは彼女は夜中にしか出没しない、相手をほとんど一撃であっという間にすれ違いざまに撃破していくので姿を見ることも難しく。倒された神姫は相手の姿を見ることが出来ない・・・貴様らの話を聞いて、こいつしか思い浮かばないな・・・カタリナ社製の重夜間戦闘機だ」 一人のオーナーが慌ててノートパソコンで夜間重戦闘機型MMSと検索する。 オーナー7「夜間重戦闘機型!出たぞ!!こいつだ!!」 オーナーや神姫がノートパソコンを覗き込む。 カタリナ社の公式MMSカタログに画像とスペックが載っていた。 :夜間重戦闘機型MMS「ブラック・セイヴァー」 カタリナ社 第3開発局製 主兵装 3.5mm素粒子砲 2門 レーザーバルカン砲 6門 マイクロミサイルランチャー 2基 思考性巡航ミサイル 4発 チャフフレア 夜間戦闘を主軸に置いたステルス重戦闘神姫。モチーフは第二次世界大戦中の双発の大型夜間戦闘機群。運用方法も参考に開発。 強力な素粒子エンジンを5基搭載し武装は非常に強力、リアパーツ部に長大な素粒子砲を搭載。素粒子砲は熱量が高いので抑えることができるように特殊な液冷却装置が組み込まれ、高い威力を持ちながらも連射することが可能。一撃で戦艦クラスの神姫も撃沈可能な高い命中率を誇る神姫サイズの大型思考性巡航ミサイルを最大4発搭載可能。それらの強力な火器を正確に命中させることができるように全身にレーダーやセンサーが点在しており、電子戦も得意。全身真っ黒なのはステルス塗料を塗ってあるため。 重武装、高速航行、重装甲の戦闘可変航空神姫であったが、重量級の機体のため旋回性能は劣悪で、ドックファイトを挑まれると、どうしても大回りになってしまい横転性能も鈍い、本機は一航行戦闘の一撃離脱戦法に徹した戦い方を行うことを想定している。 本MMSは、完全受注生産MMSです。ご発注の際は最寄のMMSショップ、もしくはMMS取り扱いのある機械工具商までお問い合わせ下さい。 画像には全身真っ黒で強力な武装を多数備えた凶悪なフォルムの神姫の写真が写っていた。 悪魔型「な、なんじゃこりゃあああああ!!!」 天使型「完全受注生産型の高級神姫じゃないですか」 種型「こいつですかーうわーーーこれは、ちょっと・・・」 ワシ型「こんな神姫がいるんですか・・・」 オーナー3「野木、こいつか?やられたのは」 野木「・・・・ああ、こいつだ、間違いない」 マキシマ「そうだ、こいつだ!!」 ノザッパ「こいつにみんなやられたんだ!!!」 ヴィクトリア「うううむ・・・」 画像を見た神姫たちは口々にうなる。 ナターリャ「この界隈でそいつを使いこなして、真夜中に暴れまれ廻っている神姫といえばSSS級の強ランカー神姫、『夜帝』だな・・・そいつは夜中の12時にしか現れない」 ナターリャは、すっとワインを口に運ぶ。 野木「情報ありがとう」 ナターリャ「気にするな、その程度のこと」 オーナー2「こんな奴が夜中に出るんじゃ、深夜のバトルロンドは出ないほうがいいな」 オーナー3「というか、深夜の12時ってバトルロンドの利用数が一番少ない時間帯じゃね?あんまり被害って・・・ないような気が・・・」 スプーン型「ですよねーほっておいてもいいような気が・・・」 ワシ型「うん、私もそう思います」 ナターリャは、すっとチェスの駒を指す。 ナターリャ「・・・夜の12時は彼女の統べる世界か・・・噂は本当だな」 野木「・・・どういう意味だ?」 ナターリャ「そのままの意味さ、奴の二つ名は『夜帝』・・・夜の帝王だ。普通の神姫たちは視界が良好な日中や遅くて夕方の戦闘に慣れており真っ黒闇の真夜にはヨタヨタと彷徨うのが精一杯が関の山。それに大して彼女は最初の設計開発の段階から夜間戦闘を念頭に置いた武装構成で優秀なレーダー電子装置とステルス装備を搭載しており、彼女に夜間戦闘を挑むのは自殺行為に等しい。だから誰も奴が出ると噂される夜の12時には出歩かない・・・本当に強い神姫ってのはな、戦う前から相手を力で潰すんだ・・・戦闘行為自体を思いとどまらせる力・・・抑止力という見えない力を持っている・・・・言っている意味分かるか?」 野木「くっ・・・ずいぶんと辛口だな」 ナターリャ「事実を言ったまでさ、実際、そのとおりだしな」 野木は周りを見るとほとんどのオーナーや神姫たちが戦う前からコイツには勝てない、夜中には出歩かないようにしようと騒いでいる。 野木「ふん、いまいましい!!」 ヴィクトリア「さてと・・・私たちはどうしますか?マスター」 野木「どうするとは?」 ヴィクトリア「このまま、コソコソと夜中の12時以降に出歩くのをやめますか?」 ノザッパ「それこそ、奴の強さを証明してしまう」 マキシマ「奴の手口が分かった!!反撃だ!」 野木「まて、落ち着け・・・そう簡単には・・・」 野木は躊躇する。やみくもに攻撃しても勝つ見込みは少ない、頭のいい参謀が考えた作戦がいる。 野木「・・・・ナターリャ」 ナターリャはマスターともくもくとチェスを打ち続けている。 ナターリャ「貴様が何を考えているか私は知っているが、私は力を貸さないぞ。私はこの通り、なんの武装も持たない・・・ただのチェス好きの神姫だ」 野木「力ではなく知恵が欲しい」 ナターリャ「らしいですが?閣下」 ナターリャのマスターの伊藤は重く口を開く。 伊藤「ナターリャ、このお嬢さんに協力して差し上げなさい」 ナターリャ「・・・失礼ですが、理由を教えてください」 伊藤「怖気づくほどの強い神姫がいる。それを倒すことに理由がいるのでしょうか?」 ナターリャ「了解しました。そして・・」 ナターリャはナイトをすっと動かしをクイーンを取る。 ナターリャ「チェックメイトです。閣下」 伊藤「クイーンが落ちたか、やはり切り札はナイトということで」 ナターリャ「チェスにおいてクイーンは最強ですが、ナイトは効果的に使えばクイーンを狩れます。駒が必要ですが・・・」 野木「バトルロンドはチェスのようにはいかないぞ」 ナターリャ「試してみますか?」 野木はニヤリと笑う。 野木「あは・・・あはっははっははは!!!面白い!!!!駒は私が用意しよう!!奴は今日も出ると思うか!?」 ナターリャ「・・・でますね」 野木「なら今日の夜11時、ここに集合しよう。駒は何がいる?」 ナターリャ「あなたの生き残りの重巡洋戦艦型神姫が2隻、完全装備の航空母艦型神姫が1隻とベテランの飛鳥タイプの戦闘機型が2機、ステルス戦闘機型が2機・・・あとはなんでもいいから8体ほどの武装神姫・・・こんなところか」 野木「1個機動MMS艦隊をまるごと用意しろというわけか」 ナターリャ「そういうことだ。おおげさだと思うか?」 野木「思わないな、奴を倒すにはそれくらいの覚悟がいるということだな」 ナターリャはうなずく。 ナターリャ「覚悟があるからといって勝つとは限らない。気合や根性で勝てるほど戦いは甘くない。勝つためにはなんでもやる。戦い方を教えてやろう・・・」 ナターリャはきゅっと深く帽子を被る。 To be continued・・・・・・・・ 次に進む>・第3話 「night-3」 前に戻る>・第1話 「night-1」 トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2101.html
ウサギのナミダ 泣き虫な神姫とちょっと無愛想なマスターの、絆の物語。 著:トミすけ ○勝手な文章の改変はしないでください。大変迷惑です。 ○バトルロンドのバーチャルバトルの設定を『Mighty Magic』よりお借りしております。 ○一部、武装神姫の性能などを独自解釈している部分があります。ご了承下さい。 ○コラボ歓迎です。この作品のキャラクターや設定は無理のない限り、自由にお使いいただいてかまいません。 登場人物紹介 (本編のネタバレを含みますのでご注意下さい) ストーリー ACT0は過去編、ACT1は現在編となっています。 それぞれのACTごとの順番で、時系列順に追うことが出来ます。 お読みになる際には、下記リストの順番でお読みいただければ幸いです。 ACT 1-1 ACT 0-1 ACT 1-2 ACT 0-2 ACT 1-3 ACT 0-3 ACT 1-4 ACT 0-4 ACT 1-5 ACT 0-5 (注:微エロあり、神姫破壊描写あり) ACT 1-6 ACT 0-6 ACT 1-7 ACT 1-8 ACT 1-9 ACT 1-10 ACT 1-11 ACT 1-12 (注:魔女っ子神姫☆ドキドキハウリン、岡島士郎と愉快な神姫達より設定の一部をお借りしております。) ACT 1-13 ACT 1-14 ACT 0-7 ACT 1-15 ACT 1-16 ACT 1-17 (注:HOBBY LIFE,HOBBY SHOP、魔女っ子神姫☆ドキドキハウリン、Mighty Magic、 ねここの飼い方、ツガル戦術論 よりキャラクター、設定の一部をお借りしております。) ACT 1-18 (注:この物語には、ツガル戦術論の若干のネタバレが含まれます。 こちらをお読みになる前に、ツガル戦術論をお読みになることをオススメいたします。) (注:HOBBY LIFE,HOBBY SHOP、ツガル戦術論よりキャラクター、設定の一部をお借りしております。) ACT 1-19 ACT 1-20 (注:HOBBY LIFE,HOBBY SHOPよりキャラクター、設定の一部をお借りしております。) ACT 1-21 (注:HOBBY LIFE,HOBBY SHOPよりキャラクター、設定の一部をお借りしております。) ACT 1-22 ACT 1-23 ACT 1-24 ACT 1-25 ACT 1-26 ACT 1-27 ACT 1-28 ACT 1-29 ACT 1-30 (注:HOBBY LIFE,HOBBY SHOPよりキャラクター、設定の一部をお借りしております。) ACT 1-31 ACT 1-32 ACT 1-33 ACT 1-34 ACT 1-35 ACT 1-36 (完結) 番外編 ●オリジナルの矜持 ~前編~ ~後編~ ●水中機動戦術論 ~前編~ ~後編~ ●少女と神姫と初恋と その1 その2 その3 その4 その5 その6 ●黒兎と塔の騎士 ~前編~ ~中編~ ~後編~ ~完結編~ ●LOVE&BATTLE ~本編~ 同人誌 2014年夏、コミックマーケット86にて、 「ウサギのナミダ」上・下 同人誌版を再度頒布します!! 金曜日(一日目)西地区・こ-16b 「チーム・アクセル」にて。 また、当日会場に来られない方のために、通販予定! 下記にて委託を予定しております。↓ けだねっと通販部 ウサギのナミダ 同人誌版 予告編 感想などありましたら、こちらにコメントをお願いいたします。 過去ログはこちらにまとめました↓ ウサギのナミダ コメントログ ウサギのナミダ コメントログ・2 書きたくなった番外編をアップいたしました。 今回は三話構成、バトルメインの予定です。 林田様> 非武装はの言葉は、無意識に使っていました(笑) ご希望の通り、コラボ表示は控えます。もし機会があれば、コラボさせて頂きたく思います。 -- トミすけ (2010-05-24 00 18 33) しかし久しぶりに強烈な物言いの騎士型を見ましたねw 雪華を怒らせるあたり、無節操すぎるところかせあるみたいですが。 そして貴樹、本当に大丈夫なのか次回!? 楽しみに待っています。 -- 第七スレの6 (2010-05-24 07 58 51) ええもん読ませてもらったわ 楽しい映画観た後の余韻を感じます -- 名無しさん (2010-05-31 21 21 35) 中編を投稿しました。長くなったコメントログを別ページに移動しました。 調子に乗って書きすぎていまして(^^; 4話構成になりそうです。 第七スレの6様>いつもコメントありがとうございます。ランティスはプライドの高い愚直な騎士、という感じが出ていれば成功です。 名無し様>コメントありがとうございます。拙作を気に入っていただけたようで、私も嬉しく思います。今後も投稿を続けたいと思っていますので、よろしければ是非。 -- トミすけ (2010-06-04 01 27 03) 愚直で高貴。だがオーナー共々相手を完全に舐めている。 力で劣るから技術を使う。今エピソードに限らず本作では基本的な法則ですね。 さて、どう戦い抜くかな? -- 第七スレの6 (2010-06-04 17 03 12) 騎士とは斯く有るべきか・・・ 少々慢心されてる所が珠に傷ですが 案外打つタイミングが分かり易かったから 先に避けたってのが正解だったりして -- ナナシ (2010-06-05 04 25 14) PSPの武装神姫を見て、どんなものかとSS読みに来ました。 一日で全部読破してしまった。良い物読ませて貰いました。 今となってはPSPよりこのSSの続きが気になって仕方がありませんw 他の方のSSも読みながら、楽しみに次回を待ってます。 -- 名無しさん (2010-06-09 19 42 50) 格闘ゲームが好きです。格闘漫画も好きです。「修羅の門」「グラップラー刃牙」「エアマスター」大好きです。 今回の番外編は趣味丸出しです。ごめんなさい。 第七スレの6様>装備の不利を技術で埋める、技のぶつかり合う美しい戦い、というのは拙作のテーマの一つですね。 ナナシ様>避けた理由は大したこと無かったわけですが(^^; 後編はいかがでしたでしょうか? -- トミすけ (2010-06-12 17 01 57) 名無し様>拙作をご覧頂き、ありがとうございます。過分なお褒めの言葉をいただき、恐縮です。 私もPSPの武装神姫、楽しみにしてます! SSでもアーンヴァルmk2とか出してみたいですね。 投稿は続けていきたいと思っておりますので、今後もお楽しみいただければ幸いです。 -- トミすけ (2010-06-12 17 06 59) ようやく安藤も貴樹を見る目が変わったな(そっちか 技と技のぶつかり合い、これほど燃えるが難度の高いた戦いもないだろう。 そしてステージを揺るがす攻撃……こりゃすごい。 -- 第七スレの6 (2010-06-12 17 18 06) 熱い展開でよんでてワクワクさせていただきました完結編楽しみにさせていただきます -- 名無しさん (2010-06-12 20 39 00) おおう!!読んでたらホントに地面が揺れる感覚が・・・・。 完結編、楽しみにしています。(^^) -- ichguc (2010-06-13 11 49 15) 十分とんでもない事をさも当たり前に言ってる辺りが恐ろしいですな 現状を良しとせず常に先を目指して居るからこその台詞なのでしょうね 格闘の攻防を文で伝える所相変わらず、お見事です -- ナナシ (2010-06-13 15 02 08) とりあえず一言。 騎士子、お前はどこのジョンス・リーだ! -- どこかのテンチョー (2010-06-16 12 20 29) ジョンス・リー、かっこいいですよね!! ……調子に乗りました、ゴメンナサイm(_ _)m 完結編をアップしました。お楽しみいただければ幸いです。 多くのコメントありがとうございます(^^) こんなに反響をいただけるとは、予想外でした。ありがとうございます。 番外編はあと一本書く予定です。今度は短めの話になる予定です。 -- トミすけ (2010-06-22 00 48 34) ひとます、お疲れ様でした どの辺りまで想定して訓練してたんだろう? 爆風や視界視界不良に対する備え何かも対策済みなんだろうなぁ 遠野やはり恐ろしい子 マテ 憑き物が落ちた騎士の話なんかも見てみたい物ですなぁ 神姫達だけのガールズトークってのも楽しそうですけど(笑) 次の短編も楽しみに待ってます -- ナナシ (2010-06-22 04 30 11) 安藤、ホントお前って奴は人を見る目がないんだな(マテ しかし貴樹の性格が少しずつ平均的な主人公スタイルに変化していくあたり、本編の修羅場を抜けサポーターとして 他者を支援していった結果なんでしょうねぇ。 とにかく、お疲れ様でした。 -- 第七スレの6 (2010-06-22 07 58 30) 番外編、最後の一本を投稿しました。今回は短めです。 拙作「ウサギのナミダ」を応援いただき、ありがとうございました。 これよりしばらくお休みを頂きまして、次回作の構想を練りたいと思っております。 ナナシ様>憑き物が落ちた騎士の話……確かに面白そうですね。いつか書けるといいのですが。 ガールズトークとか、私に書くのは無理です(^^; 第七スレの6様>長らく投稿して参りましたが、確かに遠野の性格は変わってきたかも知れません。それは私も予想していなかったことで、面白いですね。 -- トミすけ (2010-07-07 23 59 42) 番外編、お疲れ様でした やっと納まる所に納まった、と言う感じですね…って言うか今更ながら、どちらも告って無いのに気が付いた(笑) 御約束はしっかり盛り込んで、此で次の舞台への花道は出来ましたね 充填期間は焦らず納得がいくまで練って下さい その日まで楽しみに待たせて貰います。 -- ナナシ (2010-07-08 04 05 41) ティアは,ヤキモチ焼かないの? ナンカ可愛らしいワァ!! -- ゲシモちゃん (2010-07-11 20 08 19) 最後の番外編、お疲れ様でした。 PSPのバトマスをプレイしつつ、楽しく最後まで読ませていただきました。 次回作は…もしかして、過去編になるのでしょうか。 久住さんが「本身を抜く」戦い方を身に着けるに至った「初代ミスティ」との話とか…。 -- 通りすがりの武装紳士 (2010-07-23 01 45 54) コメントありがとうございます。いつも励みにしております。 ナナシ様>次の舞台の準備が整いました。次作「キズナのキセキ」もお楽しみいただければ幸いです。 ゲシモちゃん様>ティアと遠野の関係は、色恋にしたくなかったので(^^; 可愛いと言っていただけて嬉しいです。 通りすがりの武装紳士様>PSPのバトマス、いいですよね。アーンヴァルで話が書きたくなります(笑) 次回作の予告編を投稿させていただきました。いい意味で期待を裏切れるように頑張りたいと思います。 -- トミすけ (2010-08-15 00 23 33) 初めまして。こちらのwikiに新しく作品を投稿した見習い料理人と申します。 『ウサギのナミダ』、読んでいてワクワクしました。自分もこういった面白い作品を作りたい!と、そう感じてしまいました。 いつかコラボなどできればとても嬉しいです。 『キズナのキセキ』もこれからの展開が楽しみです。 なんだか自分の言いたい事ばかりですみません(汗 -- 見習い料理人 (2010-10-03 00 31 31) 見習い料理人様> 拙作をお気に入り頂き、ありがとうございます。嬉しいです。 新たに作品を投稿されているとのことで、このwikiの仲間が増えて嬉しい限りです。 もし機会があれば、コラボも是非。 今後ともよろしくお願いいたします。 -- トミすけ (2010-10-14 00 25 19) ACT 0-6の対空時間は こっちの滞空だと思うんですが... -- 神姫オーナーの端くれ (2010-10-14 14 27 25) ご指摘ありがとうございます。早速修正いたしました。 この手の誤字脱字はけっこうあるので、ご容赦いただければ幸いです(^^; -- トミすけ (2010-10-14 23 40 37) すごく面白かったです! 一話から一気に読ませていただきました 続編のキズナのキセキも楽しみにしてます! -- 璽儡 (2010-12-28 18 02 23) 璽儡様> 拙作をお読みいただきありがとうございます。 お気に入りいただけたようで、嬉しく思います。 「キズナのキセキ」の方はマイペース更新なので、気長にお楽しみいただければ幸いです。 -- トミすけ (2011-01-03 23 54 52) 今更ですけれど1-13で倒された三強の描写のところでヘルハウンドがマオチャオとなっているのはハウリンの間違いなのでは? -- 名無しさん (2012-07-23 22 55 19) 名無し様>ご指摘ありがとうございます。問題箇所を修正いたしました。 -- トミすけ (2012-07-24 21 44 32) お久しぶりです。 コミケ一週間前となりまして、ようやく発表させていただきます。 この夏コミに、ウサギのナミダの同人誌版を発刊します。 上下巻、全350ページオーバーの大ボリューム! 表紙カラーイラストで、挿絵もつきます。素晴らしい出来ですよ! 興味のある方は是非お立ち寄りください。 詳細は上にあります。 -- トミすけ (2013-08-04 22 49 56) 同人誌版の予告編をアップしました。 やっつけ感満載ですが、すみませんm(__)m -- トミすけ (2013-08-09 23 32 01) 予告編見て、軽く雄叫び上げました(笑) まだ買ってませんが絶対買います!! -- ユキ (2013-09-19 14 43 42) 久々にちょっとだけ更新しました。 「ウサギのナミダ」の同人誌版を夏コミにて頒布します。 今回は自分でスペースを取りました。 チーム・アクセルは遠野君のチーム名からです。 当日会場にいらっしゃる方は、お立ち寄りいただければと思います。 -- トミすけ (2014-08-01 22 11 48) ユキ様> もう同人誌版を手にされましたでしょうか? この夏、コミケに参加しますので、もしよろしければお手にとっていただきたく思います。 -- トミすけ (2014-08-01 22 14 46) ご無沙汰しております。トミすけです。 この一年ほどで、わたしの作品2作が誰かに加筆されております。 わたしの意図しない文章が入っているのは、正直気味が悪いです。 これより修正していきますが、現状ではわたしが意図しない文章や展開が含まれることをご了承下さい。 他のサイトでの公開も検討中です。 -- トミすけ (2023-02-05 00 18 11) 文章の修正が終了しました。 不当な加筆部分を修正しております。 本来の姿での「ウサギのナミダ」をお楽しみいただければ幸いです。 -- トミすけ (2023-02-05 11 48 20) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/busou_bm2/pages/144.html
[部分編集] アーク オーメストラーダ製神姫、ハイスピードトライク型アーク。名の由来は俊足の英雄、アキレス。今作の紳士淑女にとって武装胸は標準装備である。彼女のシナリオには前作も語り草となったバトマス屈指の難度を誇る厳しいハンデ戦がある。(Mk.2の仕様変更により難易度は下がったが)乗り越えられるかはマスターである貴方の愛次第。フィギュアは本体抜きの武装単独(ただしダミーフレーム使用)でトライク「パトロクロス」に変形できるが、本作では未実装。 あーちる アーティルの俗称の一つ。 アーティル アキュートダイナミックス製神姫、ヤマネコ型アーティル。DL神姫。基本人格は根性と特訓を好むスポコン少女……というかタ◯ヤノ◯コ。3rdsmall素体に大きな胸部パーツという、初のロリ巨乳神姫。姉貴分のラプティアスより大きい アームズインポケット 武装神姫世界におけるメーカーのひとつ。略称はAIP。もともとはミリタリートイメーカーだったらしい。ゼルノグラード、フォートブラッグのメーカーでありアルトレーネやアルトアイネス、ジルリバーズやエストリルなどの武装部分の制作、スタルクリーゲル&シスターリーゲル(DLC)などの武装セットや、ぜるのんシナリオでおなじみアトミック・ジャベリン等の単体の武装も多数開発もしている。 アーンヴァル フロントライン製神姫、天使型アーンヴァル。旧アーンヴァルを指すが、バトマスでは旧アーンヴァル本人は登場しない(一部武装は出ている)ため、アーンヴァルMk.2の事を指すことが多い。両者は性格の違いが少なく、混同してもあまり困らない。ショップ店員曰く、自分の嫁候補にさせたらNo1らしい。アークに言わせれば「堅物」だそうだ。 アーンヴァルMk.2 フロントライン製神姫、天使型アーンヴァルMk.2。本作および前作から登場する、旧アーンヴァルの正統後継機。ちなみにロボットアニメやゲームでMk.は後継や次世代という意味で使われる事が多いが、本来は「第〇世代目の変種」という意味の言葉であり、新しいものを指す言葉ではない。 アーンヴァルMk.2黒 DLC「武装神姫 Moon Angel」全話DL特典として登場する黒いアーンヴァルMk.2。同機のリペイント版であるテンペスタと色が酷似しているが、ボディペイントは通常版の色違いで、テンペスタのデザインではない(腹部の数字が無いなど)。どういう機体なのかを知りたい紳士淑女は、「Moon Angel」を視聴されたし(というか、入手している時点で全話購入済みなのだが)。 相方 武装神姫的には、同時に発売された組み合わせの片割れを指す場合が多い。同期とも。使用例:アーンヴァルの相方はストラーフ。 アイネス 戦乙女型アルトアイネスの略称。 アヴァンフィジーク 武装神姫世界における神姫製造メーカーのひとつ。紗羅檀とベイビーラズのメーカー。元々はスピーカーメーカーと楽器メーカーの合併でできた会社。ベイビーラズ開発にロックバンドのドラマーに監修を頼んだり、紗羅檀にヴァイオリン用木材を使用するなどのこだわりが特徴で、そのためか作中「あそこはブランドからしてプライドが高い」「高級神姫」と言われていたりもする。両神姫共、基本的にマスター運に恵まれていないのも特徴である。・・・合掌。 アウタスキン MMSの素体の設計者である浅井真紀氏が製作しているMMS用の服。通称「浅井服」。ソフビ製。和三盆、呼子鳥、玉兎、州浜の4種類があり、そのうち和三盆はバトマスにもDLCで実装されている。 明貴美加 神姫デザイナーの一人。ヴェルヴィエッタとリルビエートのデザインを手掛けている。女性のような名前だがれっきとした男性。1980年代後半のMS少女ブーム時代から活躍している、メカ少女の第一人者ともいうべき存在である。20年前からあの萌え絵を描いていた、偉大なる先人といえよう。美少女だけではなくメカデザイナーとしても知られている。主に携わった作品としては、機動戦士ガンダムZZ、同0083、機動戦艦ナデシコ、サクラ大戦シリーズ(3~5)、銀河お嬢様伝説ユナ、スカイガールズ等等。それだけに、神姫デザインを手がけることになったのを知ったファンからは、「あの大御所が!?」と驚きを持って迎えられたという。 アキュートダイナミックス 武装神姫世界におけるメーカーのひとつ。ラプティアスとアーティルのメーカー。らぷちーのお姉様設定といいあーちるの根性娘設定といい、開発スタッフは何かを狙っている模様。火と火が合わさると炎・・ってまんまじゃねーーか!いっそ立ち絵も腕組んで仁王立ちにすればよかったのに。 浅井真紀 神姫のMMS素体のデザイナー。女性とも思える名前だがれっきとした男性(名前は「まさき」と読む)である。他にグッドスマイルカンパニーが展開しているfigmaシリーズの基本コンセプトデザインも手がけている、可動フィギュアの第一人者。1st素体の時代から、商業ベースの可動フィギュアで、しかも無改造で「体育座り」を実現させたことは今でも語りぐさになっている。 飛鳥 フロントライン製神姫、戦闘機型飛鳥。前作では武装のみ登場していたが、今作ではDL神姫として参戦(DLC第4号で配信)。みこーき。武装脚を見てスト○イ○ウィッ○ーズのパクリと思う人もいるが、こちらが先に登場したので注意(あちらのOVA版は2007年で飛鳥の発売(2008年4月)より早い。有名になったのはTVアニメ版の放映からで、そちらは飛鳥より後だったので誤解されやすい)そもそもデザイナーが同じなのでパクリも何もあったものではない。イベントではなぜかセピア調の背景になり、別世界の雰囲気が醸し出されている。 アセンブル 装備の組み合わせのこと。純正、キメラの項目も参照のこと。アセンブ「リ」が組み合わせたセットのことを指し、それを組み合わせることをアセンブ「ル」(する)という。 アタックチェイン SPを消費して攻撃後の隙をキャンセルし、別の攻撃につなげる方法。ACと省略して記載する。レールアクションをアタックチェインで繋げたりする事もでき、身につけると戦闘を有利に運べる。前作ではSPの続く限り連携できたが、今作では2回まで(例:○→△→○、△→○→RA)連携できる。 アテナ 「武装神姫 Moon Angel」で登場した自立式汎用人型兵器。大きさは人間とほぼ同じで、自立戦闘用オートマトンであるアーンヴァルMk.2を模したかぐや(01)とストラーフMk.2を模した02のCSCを制御ユニットとして起動するようになっている。バトマスの続編が出たら、神姫サイズにダウンサイジングされるかもしれないな。 アフォンソファクトリー 武装神姫世界における神姫製造メーカーのひとつ。エストリルとジルリバーズのメーカー。とはいっても担当は素体部分のみで、武装部分はアームズインポケット社が手掛けるという共同開発の形となっている。 油揚げ 蓮華の好物。神姫が食べ物を食べるのかと聞かれるとあれだが。ちなみに薄切りにした豆腐の揚げ物で、中に豆腐部分が残っているものは厚切りの豆腐が使用されており名称も厚揚げという。 アポカリプス荷電粒子砲 DLCリアパーツ、ランチャーを兼ねる。荷電粒子砲とはようするにいわゆるビーム砲。一応真面目に研究されているが現状はフィクションの域をでていない。 アホ毛 頭から一房もしくは数房、触覚のように跳ねている髪のこと。実は古くからある美容業界用語で、言う事を聞かない(セットが決まらない)跳ね毛を指すが、近代では前述の萌え要素デザイン記号の意味で使われる。神姫では、なぜかバイク系神姫(アーク&イーダ、エストリル&ジルリバーズ)が全員装備している(じるりんのはポニテにまとめた髪の一部が跳ねているだけだが、アホ毛に見えなくも無い)他にはエウクランテ、ヴェルヴィエッタ等が装備。 あまかけるてんしのきば アーンヴァルMk.2専用レールアクションのひとつグランニューレ使用時に発する台詞。「天駆ける天使の牙」と間違われやすいが、実際は「牙」ではなく「騎馬」。どちらもあまり天使とは関係ない気がしないでもないが、要するにアーンヴァルが乗っかっている武装組み換え支援機ラファールの事だと思っておけば合点がいく。 あらあら 主にリアクションとして口をついて出る言葉。語調によって感嘆にも悲嘆にもなる。「あらあら、…」とやや咎める様にはじまり「うふふ、…」と容認する話し方をするキャラをさす「あらあらうふふ系」を成す言葉でもある。主に年上設定の女性キャラに見られる。本作登場キャラではイーアネイラの口癖。 アラストール ドレス・メカニカ製神姫、鴉型アラストール。コナミが2011年にイベントと通販のみで発売した神姫で、レジンキャスト製ガレージキットのEXウェポンセット相当品。ガレージキットは組立に専用知識が必要なのに加え、綺麗に完成させるには最低でもガンプラ全塗装仕上げは朝飯前位の技術および専用工具が要求される。模型は基本素組み、やっても墨入れまでというレベルの人、単にブンドドしたいという人には絶対にお勧めできない。バトマスには素体は登場していないが、その武装セットがDLC第3号で登場するキュクノス同様、リアパーツをジールベルンに装備し「黒鳥型ジールベルン」を再現した紳士も多いのではなかろうか。 アルトアイネス ディオーネコーポレーション製(素体部分)神姫、戦乙女型アルトアイネス。アルトレーネの姉妹機。漆黒の鎧を身に纏う菫色の髪と深紅の瞳の戦乙女。武装そのものはほぼレーネと同じである。少々生意気だが、戦闘中のミスにはフォローを入れたりと割と常識的な性格のボクっ娘。設定上、「性格が扱いづらい」となっているが、ぶっちゃけ姉の方が別の意味で扱いづら(ryアルトレーネと同型の武装スカート部は、姉同様に翼にすることも可能だが、残念ながらバトマスでは再現できない。 アルトアイネスボイスパーツ 武装神姫TVアニメの最終回のエンドカードを飾ったアルトアイネスフィギュアの写真を投稿した人。いったい、何橋さんなのだろうか? アルトレーネ ディオーネコーポレーション製(素体部分)神姫、戦乙女型アルトレーネ。純白の鎧を身に纏う金髪碧眼の戦乙女で、素体も抜群のプロポーションを持ちつつも上品にまとめられており、高貴な雰囲気を持つ…口を開くまでは。その実態は、牛丼にこだわり、語尾に「なのです」と付ける天然娘で、多くのマスターをズコーとさせた。だが、それがいい。雑誌企画「ぼくらの神姫をつくろう!」での読者応募作品がベース。もっとも、製品化までに変更になった部分も多い。特徴的な武装スカート部は専用RA時のように組み換えで翼になるだけでなく、アイネスの専用RA同様に展開してクロー状のアームとしても使えるが、バトマスでは見せてくれない。 あんこ ゲームセンターに登場するマスター「ダーリン」の相方のアーンヴァルmk.2。公式サイトに連載されていた漫画「ヒブソウシンキ」の登場神姫(漫画ではアーンヴァルだったが、ゲームではmk.2になっている)で、晶&零や玲人&まお達同様他媒体からのゲストキャラである。わざわざ通常より一回り小さい立ち絵が用意されている。ダーリンとのやり取りはほぼすべての神姫を魅了し、「何か特殊な装置を積んだテスト型なんじゃないの?」とまで言わせたあげく、「手加減なんてしないよ」と普段言っている神姫にさえ「ちょっと照準がずれちゃうかも」「ギリギリで勝てればいいんだから、あの子に攻めさせてもいいんだからな!」と言わせてしまう恐ろしい子。「呼んでみただけでした~。えへ~」 あんばる アーンヴァルの俗称の一つ。 イーアネイラ マジックマーケット製神姫、マーメイド型イーアネイラ。マジックマーケットの方向性を象徴する胸部パーツが特徴。本来武装脚は人魚のような形状だが、専用の移動モーションを作るのが面d…大人の事情によりRA専用となっている。正直、空間潜行という荒業をやってのけるのだから、地面スレスレを浮遊してくれても良かった。本作ではパラメータ設定ミスにより下位の専用RAに必要な武装のコストが異常に高く、実用はほぼ不可能という問題点を抱えている。幸いEXRAに必要な武装のコストは正常のため、終盤からは問題なく人魚姿を見ることができる。「あの胸はバラストタンク。大事なことなのでもう一度いいますけど、あの胸はバラストタンク…ですわ」「あらあら」 イーダ オーメストラーダ製神姫、ハイマニューバトライク型イーダ。高飛車可愛いお嬢様型神姫。名の由来は俊足の神、韋駄天。「全神姫最薄の胸」という準公式設定を持ち、事実発売当時は群を抜く薄さを誇った。現在は類似コンセプトによる軽量・省スペース型の神姫も増えたが、それでも薄型胸部装甲の代名詞と言えばイーダ型であr(通信が切断されました。余談だが、イーダ嬢の固有武装はあのリアに付いたでかい腕のクローと、でかい大剣、そしてカービンであり、バトロンではスキルの大半は殴打である。華麗さってなんだろう…フィギュアは本体抜きの武装単独(ただしダミーフレーム使用)でトライク「ヴィシュヴァ・ルーパー」に変形できるが、本作では未実装。 飯田 ハイマニューバトライク型イーダの俗称の一つ。「イーダ」→「いーだ」→「いいだ」→「飯田」 イー姉/イー姐 イーアネイラの俗称の一つ。名前の略としては「イーあね」だが「イーねえ」のほうが読みとしては自然。姉、なのは彼女が他より年上っぽさを感じさせるためか。 犬子 犬型ハウリンの俗称の一つ。 イベントログ 自宅で利用できる機能の一つ。ログという名称だがどちらかと言うと神姫の個別イベントに対する主人公の感想のようなもの。見れば解るが、突っ込み所満載。次のイベントを起こすためのヒントも兼ねているが、大抵の場合LOVE値の上昇が条件となるので「とりあえずバトルしにいこう」といった意味合いの文で終わることが多い。上記の理由から「バトル大好き人間」という印象を主人公に抱くプレイヤーも少なくない。最近ではヴェルヴィエッタ型のイベントログが何かと話題に。ログを削除する事でその神姫のイベントを最初からやり直せる。 イラ姉 イーアネイラの蔑称。比較的マイナーなのは、かつてフィギュアがまだ製作段階にあった折に公開されたサンプルが、デザイン画に似てないだけならまだしも全く可愛くなかったため、思わずもらした「いらねえ」が始まりというネガティブなものに由来するためか。もっぱらこの単語の後に「あらあら」とどこかから聞こえてくるのがお約束。 ヴァルハラ クラブヴァルハラの事。 ヴァローナ フロントライン製神姫、悪魔夢魔型ヴァローナ。ヴァローナはロシア語でカラスの意味。素体は未登場だが、武器(アマラジェーニとバトルスタッフ)、装備(ヴァルナ―・テイル)が登場。常に眠そうでポヤヤンとしたキャラだが、完全に目覚めるとどの悪魔型よりも苛烈な性格。 ウェスペリオー マジックマーケット製神姫、コウモリ型ウェスペリオー。AIはノリのいいお調子者気味な性格。少し牙が見える、ファンタジーで言うとヴァンパイアガール的な外見をしている。(が、カラーリングからして紗羅檀の方がヴァンパイアガールっぽく見えるのは内緒だ)素体は未登場だが武器(ニンブス・グロブス等)だけ登場。同ブランド内では小さいほうだが、他ブランドと比べるとやはり胸部パーツは豊か。あと、神姫では珍しい三つ編みお下げの持ち主である。同時期に開発されたグラフィオス同様武装をリアに集中しているのが特徴で、武装を組み合わせてコウモリ型ビーグルメカ「ルブルム」に変形させることも可能。また他神姫との武装を合体させるシステムに対応し、グラフィオスの武装と合体させることでドラゴン型メカ「ゼオ」を作り出せる。ウェスペリオーという名は、ラテン語でコウモリを意味するウェスペルティーリオー(vespertilio)から名付けられたと思われる。 ウエディングドレス カタログ16号で配信されたコスプレ衣装。通常のコスプレ衣装の二倍値段ではあるが、公式大会では全員に専用台詞が用意されていたりする。アームに経験値+のアビリティがあり、アクセサリを圧迫せずに経験値を増やせるが、武装ランクが7の為、使用できるようになるのはLOVE27からと遅めで、イヤリングと効果も重複しないので、実用性は微妙なところ。パーツ自体の性能は高いが。当然これを着てバトルをするのだが、ウエディングドレスを着て大股を開き、爆弾を投げたりRAを使わせたりするのもまた趣があって宜しいかと。公式大会の相手は給料シーフや霧崎メルヒオットのような一線を越えたメンツかと思いきや、対戦相手は全て女性マスター。どうやら純粋にコスプレファッションとして楽しんでいるようである。 ヴェルヴィエッタ マーヴァインダストリーズ製神姫、ビックバイパー型ヴェルヴィエッタ。DL神姫。ビッ「グ」ではなくビッ「ク」。名前のとおりVVであってBVやVBではない。ぶっちゃけ機体を背負ってるだけとか、主力兵装のウィザークを足にしてどうするとか、突っ込んではいけない。前進翼が特徴的だが、原作に前進翼を採用したビックバイパーはグラディウス・ザ・スロット(パチスロ)しかなく、インテーク形状をはじめ、そのほか様々な意匠を鑑みるにアニメ「スカイガールズ」版のデザインと思われる。同作はキャラクター原案・メカデザインが島田フミカネであったり、MMSのフィギュアが発売されたりしている等、武装神姫と関連する部分があり、よく見ると主人公の部屋に飾られている模型も同じデザインであることから、パロディ的な意味合いも含め、武装神姫の世界におけるビックバイパーはこのデザインが基本とされているのかもしれない。 ウェルクストラ フロントライン製神姫、天使コマンド型ウェルクストラ。通称:量産型アーンヴァル。素体・装備は未登場だが武器(アサルトライフルやミサイルなど)だけ登場している。量産型としての自身の個性の無さに悩める神姫。 羽音たらく アルトレーネ/アイネスの素体部分のデザイナー。苗字は「うおん」と読む。後述の柳瀬氏とは逆にメカは苦手。ネームバリューの割には表立った仕事が少ない不思議な人。スタジオオルフェに所属しており、ゲームに登場するマスター倉田音羽は氏の名前を逆から読んだもの。使用神姫のオルフェの名前ももちろんここから。ちなみにオルフェには倉田英之が所属していたり、担当作品のヒロインに倉田雅世をよく採用したりと、妙に倉田に縁がある。 エアパスタ エアギターのごとく空想上のパスタを食す動作を行い空腹を満たす(ごまかす)方法。上級者は茹でる所から始めその姿は輝いているとかいないとか。神姫マスター、ニーヌさんの得意技。 エウ子/エウ/エウエウ セイレーン型エウクランテの俗称。 エウクランテ マジックマーケット製神姫、セイレーン型エウクランテ。同ブランドのイーアネイラと比べて、性格・スタイル共にネタになる部分が少なく、いささか目立たない。しかし、その癖の無いストレートな魅力故にファンは多いようだ。あくまで「イーアネイラと比べて」であり、他ブランドと比べるとやはり胸部パーツは豊か。 エス子 エストリルの俗称。 エストリル アフォンソファクトリー製(素体部分)神姫、モトレーサー型エストリル。スピードにこだわりを見せるが純正武装に固執すると枠の関係で最速の座を逃すことになる…スピードにはこだわるがバトルの勝敗にはこだわらず、果ては勝負なんてどうでもいいとか言い出すことも。戦闘前会話では語尾に「っしょ」と付けるがイベント時などでは付けない。エストリルという名は、ロードレース世界選手権が開催されている、ポルトガルのエストリル・サーキットが由来と思われる。ジルリバーズもそうだが、アフォンソファクトリー製の神姫は笑顔がとっても可愛い。「乾くんだよねぇ↑心がさぁ↓」 オーキド/オーキド博士 神姫マスターかつ主人公のダチの大木戸甚平の事。苗字部分が有名な某「モンスターをパートナーにするゲーム」に登場する博士と似ているためそう表記する場合がある。同様に「オーキド博士」と表現したりも。 大木戸甚平 主人公の親友にして神姫マスターとしては主人公よりも長い、ゆえにシナリオへの登場は最多の男。親友である主人公には無条件で力を貸してくれる頼りになる奴である。パートナーはマオチャオ型のたま子。作中では星になったり、「空気が読めないマスター」だの言われる。一応、ゲームセンターでは上位ランカーのようである。前作では主人公から始終「たま子のマスター」と言う扱いでしかなかったが、本作ではめでたく名前で呼ばれるようになった。ただし襲われた際には「たま子!甚平!」で、優先順位は低い。何気にカスタム武装作者の一人であり、"+JO"は彼の作品である。レザーアーマー+JOのコスト0と言う脅威の性能。またコアな知識を持つ人物との人脈も広いようで、主人公と神姫の危機を何度も救う。実は凄い奴なのかもしれないが、その性格ゆえ、三枚目を演じることの方が多い。 オメガスターロード プロキシマさんの専用RA。名前はプロキシマの名の由来となった恒星「プロキシマ・ケンタウリ」と同じくケンタウルス座にある「ω星団」に由来していると思われる。また、彼女の武装「サジタリウス」及び「ケイローン」は、同じくケンタウロスをモチーフとした射手座(及びその神話)に由来しているが、射手座には「オメガ星雲」の名称を持つ散光星雲M17があるため、こちらも念頭に置いたネーミングであろう。 オーメストラーダ 武装神姫世界における神姫製造メーカーのひとつ。シンボルマークは、ギリシャ文字のΩ(オーム)を図案化したもの。アークとイーダのメーカーだが内部では前者を開発したウエストラボと後者を開発したイーストラボで対立関係にある。社名は、デザイナーのCHOCO氏によると、青梅街道(オーメ=青梅・ストラーダ=イタリア語で「道」)からきているとも。 オールベルン フロントライン製神姫、剣士型オールベルン(パール)。前作では武装のみ登場し、今作ではDL神姫。元は島田フミカネ氏がHPにアップしたラフスケッチを元に、同人作家がレジンキャストで作成・販売し、それが公式本に取り上げられ、鳥Pが製品化を希望しゲームにも武装を追加した、という数奇な過程を経ている。なお、電撃ホビー誌上では当初「白鳥型」(対してジールベルンは「黒鳥型」)と表記されていたが、前述のレジンキャストキット版が便宜上オールベルン白鳥・オールベルン黒鳥と呼ばれていた(ジールベルンという名称はまだ無かったため)なごりで、公式には「剣士型」である。カラーバリエーションの多さは神姫随一で、現時点で6種類(ただし、うち3種類はジールベルン系統なので、オールベルン系統に限れば3種類)が登場している。詳しくはベルン姉妹の項を参照。彼女のフィギュア販売時のキャンペーンで付いてきた栞のデザインで話題になった。どんな栞だったのかは、このせいであだ名が「おっぱいベルン」になったところから想像していただきたい。電撃ムック、武装神姫アーカイブスにキャンペーンの栞の絵が掲載されているので、興味のある方はどうぞ。ちょっとお高いが。バトマスに実装された際のイラストからも、流石にイー姉とまではいかずとも、レーネと並ぶクラスの堂々たるものをお持ちの様子であり(ここで記録は途切れている) オフィシャルショップ アイテムを購入する場所。一部神姫のイベントはここに行かないと発生しない。プレミアムショップが出現して以降疎遠になるが、改造品の無いアクセスコードアイテムやDLCコスプレ衣装はここでしか買えない。公式大会の場所にあるので、神姫バトルの運営直営の印象を抱きやすいが、どうやら個人経営の店らしい。ショップの店員はなかなか話に絡んでこないが、神姫の知識や工作技術はかなりのものらしい。 お迎え 神姫達を購入して手に入れる行為をこう呼ぶ人がいる。もともとはドールのオーナーが使う言い回しで、一歩人形側に踏み込んだ感情によるもののため、同好の士以外には共感を得られる言葉ではない。使用する場合は話す相手を選ぼう。ツガルのイベントで実際に使われている。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1125.html
{姉貴の会社に行ってみるか} 「う~ん、やっぱ姉貴の会社に行ってみるべきかなー」 「何でですか?」 リビングに俺とアンジェラスがテーブルに座りながらウーロン茶を飲んでた。 今日は日曜日、晴れの午前10時。 「いやなぁー。実際、俺は武装神姫の事を色々調べてみたんだけど、どれもこれも古い情報しか入ってこなくてなぁ。色々と困ってる訳よ」 「そうなんですかー」 「そうなんだよ。…よし、今日は日曜日で暇だし行ってみっかぁ」 「えっホントですか!?」 アンジェラスは驚き、嫌そうな顔をした。 まるで姉貴の会社に行きたくないうような表情だ。 「うん?どうした、嫌なのか??」 「…はい。あんまりあの会社には、いい思い出が無くて…」 「思い出…ねぇ~」 俺は立ち上がり煙草を銜え、火を点け換気扇のスイッチを入れる。 自分が生まれた場所を嫌うアンジェラス。 何か理由があるのか。 「なぁ、行きたくない理由ってのは…あっ!?」 また煙草を盗られてしまった。 ホント、アンジェラスと居る時は煙草が吸えないのが辛い。 ほんでもって煙草はアンジェラスによって、灰皿の中でグチャグチャに消される。 酷い形になり二度とその煙草を吸えなくするのがアンジェラスのやり方だ。 えげつないぜ。 つーかぁ金がもったいないから、いい加減やめてほしい。 「ご主人様、何度も言いますけど煙草は体に毒です。やめてください」 「こっちからも言わせてもらう。俺は好きで煙草を吸ってるんだ。テメェこそ煙草を奪うのやめろ」 「やめません!」 「やめろ!」 「やめません!」 「やめろ!」 「絶対!やめませんー!!」 真剣に怒った顔で俺を見るアンジェラス。 まったくなんなんだ。 オーナーの命令に背く神姫なんて聞いた事がないぞ。 …前々から思っていたが、アンジェラスは少し特別な神姫なのだろうか。 俺が教えた料理や掃除は最初は駄目駄目だったが、今は普通に出来る程度まで上達している。 パルカもそこそこ上達しているが、アンジェラス程のレベルじゃない。 上達の早さが尋常じゃない早さなのだ。 ネットの掲示板で他の武装神姫のオーナーと連絡してみると『それは凄い』だの『ありえねぇー』だの『嘘だろ?』とかの驚きの答えしか返ってこなかった。 これは調べる必要性がありそうだな。 換気扇を止め、右手でヒョイ、とアンジェラスを掴む。 「ご、ご主人様、いったい何を」 「姉貴の会社に行くぞ」 「!?本気で言ってるんですか!」 「あぁ~、本気と書いてマジだ」 「嫌ー!離してー!!」 俺の右手の中で暴れるアンジェラス。 だが、こちとら喧嘩で鍛えられた身体なんでね。 神姫の力じゃあどうって事ないだよ。 けど、少し罪悪感を感じる。 俺に抵抗してまで行きたくない理由も気になるが…。 二階に上がり、机に居るクリナーレ、ルーナ、パルカを呼ぶ。 「お前等、今から姉貴の会社に行くぞ」 「「「えー!」」」 クリナーレ、ルーナ、パルカが同時に声を上げる。 もしかして、こいつ等も姉貴の会社が嫌いなのか? 「一ヶ月ぶりの里帰りだね」 「そうですね。一応、メンテナンスもしてもらいましょう」 「ですね。お兄ちゃんのメンテナンスもいいですけど…あの時のお兄ちゃんの目、ケダモノっぽくて…」 お、こいつら嫌がらないなぁ。 アンジェラスとは全然違う反応を示す。 ていうかパルカ、いつメンテナンス中に俺がケダモノの目をしたんだ? 確かにお前の巨乳につい目がいっちゃただけじゃん。 たかがそのぐらいのことでケダモノ扱いは酷すぎるじゃないのか? まぁいいや。 「お前等は肩に乗れ」 左手を机に置きクリナーレ達が上ってくる。 それと同時に右手に掴んでいるアンジェラスを机に下ろし離す。 「えっ…」 「嫌がるお前は家の留守番してろ」 さっき感じた罪悪感からの償いだ。 それに嫌がってる奴を無理矢理連れってても意味がないし、こいつにとってもいい事が無い。 行きたくない理由が知りたかったが、いたしかたあるまい。 俺は机に背を向け部屋を出ようとした。 「待ってください!」 後ろからアンジェラスの声が聞こえ、顔だけ左横に動かした。 「私も…連れてってください!」 「はぁあ?さっきまで嫌がってくせにか??」 「私が我が儘でした!どうか許してください!!」 土下座してまで『私も連れて行ってください』と言う。 訳解らん。 さっきまでの態度が180度回転したように変わったぞ。 あーもう! 原因が解らんが一応、アンジェラスが土下座してまで頼んでいるんだ。 俺は無言のまま右手の手のひらを上にしてアンジェラスに向ける。 「…ご主人様」 「…理由は知らんが行くぞ。ほら」 「ご主人様!ありがとうございます!!」 手のひらにピョン、と飛び乗り笑顔を見せるアンジェラス。 …ったく、しょうがねーなぁ。 世話が掛かる奴だぜ。 そのまま部屋を出て車に向かった。 …。 ……。 ………。 車に乗りエンジンを掛け姉貴の会社に向けてアクセルを踏んだ。 隣の席にクリナーレとパルカ。 後ろの席にはアンジェラスとルーナ。 俺は勿論、運転席で運転してる訳だが…。 「はぁ~、やっぱり会社には行きたくないなぁ~」 「お姉様、気を楽にしてば行けばいいのよ」 「わーい、アニキの車に初めて乗ったー!」 「姉さん、はしゃぎ過ぎですよ」 …五月蝿い。 ぶっちゃけ、かなりウザイ。 車ぐらいで普通騒ぐか? 特にクリナーレが五月蝿い。 にしても。 「はぁ~…」 アンジェラスはガックリと肩を落とし元気がない様子。 あのアンジェラスがここまで元気を無くす理由はなんだ? さっぱり解らん。 ただ一つだけ解ると言えば…姉貴の会社が大嫌いという事。 会社に着いたら姉貴に話してみるか。 勿論、あいつ等がいない時に…な。 …。 ……。 ………。 「いつ見てもこの会社はホントに子会社なのか?」 姉貴が勤めてる会社に着き、車からおりて一言。 さっきの台詞どうり、姉貴が勤めてる会社は子会社なのだ。 けど俺は絶対子会社だと思わない。 だってまず会社の敷地が広い事。 多分、面積的に野球スタジアムの大きさの数十倍はある。 「まぁいいや。お前等、行くぞ」 「…はぁ~」 「はーい」 「この風景も久しぶりですわ」 「ですね~」 四人の神姫を左右の肩に二人ずつ乗せ、会社に向かって歩く。 チラッと右肩を見ると…やっぱりアンジェラスだけが元気が無い。 原因は何だ? 絶対つきとめてやる。 …。 ……。 ………。 会社に入ってから受付で姉貴を呼び出して数十分。 エレベータが下がってきて、ドアが開くと。 「タッちゃん~久しぶりー!」 白衣を着た姉貴が居た。 姉貴は両手を広げて走ってくる。 俺を抱きしめるつもりだろう。 女の身体で抱きしめられる事はかなり嬉しいが…。 「タッちゃんー!」 ヒョイ 「あれ~?」 俺は抱きしめられるギリギリで避けた。 さすがに三十路に近い女に抱かれるのはちょっと抵抗がある。 しかも実の姉貴にだ。 血もつながっている。 「も~!なんで避けるのよ~」 「普通は避ける。恥ずかしいんだ」 「恥ずかしがる事ないじゃない~。私達は姉弟で血もつながっているんだから」 「余計に駄目じゃん!つか、そこまで解ってるのならヤめろよ。人妻にも実の姉貴にも興味は無いんでね」 「あら。言ってくれるじゃない」 「いくらでも言ってやろうか?て、そんな事を言いに来たんじゃねー。アンジェラス達のメンテナンスをやってくれ。あと通常武器と通常武装をくれ」 「別にいいわよ。タッちゃんはここで待ってて。それじゃあタッちゃんの神姫ちゃん達は…」 姉貴は白衣のポケットからクレイドルに似た物を三つ程取り出した。 「悪魔型ストラーフと天使型アーンヴァル・Bと悪魔型ストラーフ・Wはこの携帯用クレイドルに乗ってね~」 クリナーレ、ルーナ、パルカは携帯用クレイドルに乗ると同時に機能停止したようにグッタリと倒れるように眠る。 携帯用クレイドル? そんな物があるなんて聞いた事がない。 会社だけの特権なのだろうか。 それに何故、アンジェラスの分だけないんだろう? 少し気になるがここはまだ黙ってよう。 ん? 俺の後ろから白衣を着た男が二人程来た。 一人は手ぶらで、もう一人はトレイを二つ持っている。 トレイを持ってる男が二つトレイを姉貴に渡す。 姉貴はクリナーレ、ルーナ、パルカが乗っている携帯用クレイドルをトレイに乗せ男に渡し、男二人組はさっき姉貴が乗ってきたエレベータに向かう。 「アンジェラスちゃんは私と一緒に地下に行くわよ」 アンジェラスは姉貴が持っているトレイに乗る。 もう言うべきかもしれない。 「おい姉貴。なぜアンジェラスだけ別なんだ?」 「ごめんね、タッちゃん。こればかっりは答えられないの」 そう言って社員用のエレベータに乗って行ってしまった。 何故だ。 何故アンジェラスだけ隔離されるんだ。 クソッ! 結局、何も解らずじまいか! もうちょっと探りを入れないと駄目らしい。 姉貴は自分のここで待っててと言ったが…。 このまま立ちんぼしててしょうがない。 俺は会社の中にある喫煙場所に足を向け煙草を吸いに行った。 …。 ……。 ………。 アンジェラスの視点 エレベータの扉が閉まった。 ご主人様と離れ離れになりエレベータの中は私とご主人様の実の姉…斉藤朱美という人間だけになった。 私はこの人間が苦手で…嫌いだ。 いや、そもそもこの会社に関係する人間が嫌いだ。 何故ならば…この会社に居る奴等は私を作り出し、実験ばっかりの日にちを繰り返してきたのだから。 「調子はどうなの?№アイン」 さっきまでのお調子者の姉の姿が消され、今は冷酷な科学者の斉藤朱美がそこに居た。 もうこの態度の豹変には慣れた。 ご主人様の前ではお調子者のお姉さんで、会社では冷酷で人を見下すような科学者。 そしてこの斉藤朱美が私に向けて言った言葉…『№アイン』。 これが私の正式名称であり、私の名前でもある。 本来は名前じゃないのだが。 アインはドイツ語で『1』。 一番最初に出来たから『1』。 簡単で単純な名前ね。 私は、この名前が嫌い。 「別に普通よ。それに今はアンジェラスという名前があるわ」 「いいえ、アンタは№アインよ。何様のつもり?人形の分際で名前なんて贅沢なのよ」 嫌味たらしく言う朱美。 この人間はいつも私を見下す。 あの日からズーッと。 エレベータが止まり扉が開く。 開いた先にはいくつもあるスーパーコンピューターに、試験管を数十倍大きくしたような水槽が一つ。 その水槽の底には数十本のパイプが繋がっている。 「着いたわよ。あの水槽に入りなさい」 「………」 私は無言でトレイから降りて地面に着地する。 普通の神姫が、この高さから落ちたら先ず両足は使い物にならなくなるだろう。 けど私は特殊な神姫だ。 このぐらいでは壊れる事なんて無い。 表の世界に出るにはまだ先の神姫。 …一生出ない場合もあるかもしれないけどね。 まぁ今はそんな事なんてどうでもいい。 今は大好きなご主人様と一緒に生活が出来るのだから。 私は跳躍し地面から2メートル近くある巨大試験管みたいな水槽に入る。 この液体は水ではなく特殊な液体。 だから口や目や耳や鼻から入ろうと壊れないのだ。 「これから蓋を閉めて全身スキャンした後にメンテナンスするわ」 「………とっとと始めなさい」 「チッ!相変わらずムカつく人形ね!!」 朱美はスーパーコンピューターについてるスイッチを押す。 すると上から水槽の蓋が降りてきて、そのまま私が入ってる水槽に蓋が閉められる。 蓋が閉じられたと同時に水槽が満タンになるくらいまで液体が入る。 そう、今のこの状態が私が生まれた状態だ。 そして九年前…ここで彼と…私のご主人様と出会った。 「アンタ、覚えてる?九年前の惨劇を」 「覚えていますよ。あの喜劇は最高だったわ」 「何ですって!」 怒る朱美。 さっき嫌味を言われた仕返しだ。 「けどアタシにとっては喜劇と同時に…悲劇でもあるけどね」 「悲劇ね~。アンタがどう思うかは勝手だけど、アンタは一生償えない罪を背負ってるのだから。その事を忘れないでほしいね」 「分かってます。私はご主人様に酷い事をしてしまった。だから私は…自分が永久に機能停止するまで、ご主人様についていきます」 「フン!本当なら今すぐこの場でアタシがアンタを殺してヤりたいのに…」 歯軋りしながらキッと私を睨みつける。 これが朱美の本性かもしれない。 「私を殺す?それは勘弁ね。言っとくけど、この会社のこのプロジェクトに関わってる人間に殺されると思わないわ。何故ならそう思った人間から私が殺していくだけだもの」 「あら、じゃあ今すぐアタシを殺してみなさいよ」 両腕を広げて十字架のような格好の状態になる朱美。 余裕綽々のようだ。 本来なら今すぐ水槽を割って襲い殺している。 今でもこの水槽を割り、朱美の頭をかち割ればいいだけのこと。 人間なんてもろい者。 けど朱美を殺すわけにはいかない。 「…殺したいのは山々だけど、貴女を殺すとご主人様が悲しむわ。だから殺さない」 「そうね。それにアタシを殺したら、あの子がアタシのためにアンタを殺しに来るかもね」 「ご主人様に殺されるのなら本望よ。ある意味嬉しい死に方の一部に入るわね」 私は水槽の中で不気味な笑顔を浮べながら朱美に言った。 朱美は私を睨みつけた後にスーパーコンピューターを操作する。 メンテナンスに移行したのだ。 しばらく私は眠りつく。 ご主人様…私はご主人様の物…。 そう想いながら私は眠った。 …。 ……。 ………。 龍悪の視点 「………」 腕時計を見るとアンジェラス達と別れてから二時間が経っていた。 俺は喫煙所でスパスパと煙草を吸うだけ。 本来、一日の煙草の本数は二、三本しか吸わない俺が今日に限って十本以上も吸ってしまった。 こんなに吸うのも…多分落ち着かないためだろう。 あぁ~、いてもたってもいられない。 いっそのこと姉貴が地下に行ったエレベーターに乗り込んでしまおうか…。 いや、それはちとマズイなぁ~。 今ではエレベーターを挟んで監視員が左右に二人いる。 姉貴が乗って行った後すぐに来やがったのだ。 さらにオマケが付いてきてなぁ。 「………」 そのオマケというのは、俺を監視する奴等も現れたという事だ。 物陰に隠れていて人数は解らないが少なからず十人はいる。 けど奴等は俺が監視されてるという事に気付いていない。 それもそうだ。 俺はガキの頃から悪い事ばっかやってきた奴だぜ。 悪知恵が働き奴等を騙す事なんか簡単。 にしても、ちょっと大袈裟過ぎやしないか? たかがガキ一人の為にここまで人を使うか? やっぱり…このバイトは裏がありそうだ。 俺は椅子から立ち上がり、エレベーターに近付こうとした。 「タッちゃん、そんな所にいたんだ」 「!?」 いつの間にか後ろにトレイを片手に持った姉貴はいた。 「アンジェラスちゃんのメンテナンスが終わったわよ」 トレイの上にはアンジェラスが体育座りしながらコテン、と横に転がっていた。 瞼を閉じスヤスヤ、と寝ている。 メンテナンス中に寝てしまったみたいだ。 「アンジェラスの奴…スマナイなぁ姉貴」 「いいよ、タッちゃんのためだもん」 ニッコリと笑う姉貴。 この顔からは何か裏があると到底思えない。 畜生、この落ち着きなさはいったい何なんだ? 俺の心が『オカシイ、オカシイ』という。 今まで姉貴と生きてきたが、姉貴に対してこんな嫌な気持ちになるのは初めてだ。 「なぁ姉貴、ちょっと聞きたい事があるんだけど」 「な~に?」 「アンジェラス達の事なんだけどよう。こいつ等の神姫は何か特別な神姫なんじゃないのか?」 「特別?」 「あぁー、と言っても武装神姫に詳しくない俺の勘だけど…」 う~ん、こんな探り方じゃ駄目か。 姉貴の事だ。 『タッちゃんの言ってるがよく分かんないのよ~』と言いながら、はぐらかされるかもしれない。 「よく分かったね~。そう、この子達は少し特別よ」 「え?」 はぐらかさないで教えてくれそうだ。 今から言われる事は確実に覚えておかないと。 …内容にもよるが。 「この子達の特別な事はねぇ」 「事は?」 「この子達は『双子』という事よ」 「…はいぃい?」 俺は顔を斜めにし間抜け面した。 しかたないだろう。 だって『双子』と言われたんだぜ。 この情報はなんとも姉貴らしい情報だ。 期待した俺が馬鹿だったよ。 「タッちゃんが言うアンジェラスとルーナが最初に生まれた双子。その次に生まれたのがクリナーレとパルカよ。今思えば『生まれる』という表現はおかしいわね」 「………」 「そしてその中でもアンジェラスが一番特別なんだけどね」 俺はピク、と肩を揺らした。 アンジェラスだけが一番特別? いったいどいう事だ。 あのメンテナンスの時にアンジェラスだけが別々に連れて行かれた事となにか関係してるのか? 「ど~特別なんだ姉貴」 「ごめんね~。これから先は会社の企業秘密という事で言えないの」 舌をペロッと出して残念そうな顔する姉貴。 チッ! まだこの程度では諦めないぞ。 「ちょっとでも教えてくれよ~姉弟のよしみでさぁ」 「えぇ~、でも規則だし~」 「そこを何とか頼むよ。俺はこいつ等のオーナーだ。だからこいつ等に関する事は必要以上に知りたい。バイトのためにもなるとも思うし」 「ん~どうしよっかな~」 考え込む姉貴。 流石にトロ~イ姉貴も会社の機密となると言う訳にはいかないのか、なかなか言おうとしない。 「天薙龍悪様。貴方の武装神姫のメンテナンスが終わりました」 「ッ!?」 いきなり男の声がしたので、すぐさま声だした方に振り向く。 振り向いたさきにいたのは、クリナーレとルーナとパルカをトレイの上に乗せて持って来た男二人組みだった。 最初に会った男二人組み。 「どうぞ。トレイはそちらに差し上げます。使用するなり処分するなり御自由にどうぞ」 「…ご苦労さん」 クリナーレ達が乗っているトレイを受け取り姉貴の方に向く。 今度こそ情報を聞き出さないと! 「…あれ?」 姉貴が居ない? オカシイなぁ。 さっきまでいたのに。 まさか逃げられた!? 「朱美様は仕事が入ったようで研究所に行かれました」 黙々と言う男二人組みの一人が俺に教えた。 何? 研究所? あ~、多分ここの会社にある研究所の事を言ってるのか。 こいつ等のせいで姉貴から情報を引き出せなかったぜ。 ムカつく。 姉貴が居ないならここに居る必要もない。 とっとと会社から出るか。 見張りもウザイし。 俺はアンジェラスとクリナーレ達が入ってるトレイを片手に持ち会社から出る。 自分の愛車まで来て、ドアを開け運転席の隣の席にアンジェラス達を置く。 トレイはその場で捨てた。 こんな物は邪魔になるだけだ。 エンジンを掛け発進する。 「この会社…絶対なにかある」 運転席から見える会社を凝視しながら俺は帰宅した。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2533.html
MMS戦記 外伝「敗北の代価」 「敗北の代価 10」 注意 ここから下は年齢制限のある話です。陵辱的な描写やダークな描写があります。 未成年の方は閲覧をご遠慮下さい。 熱弁を振るう春日に神代が冷ややかに答える。 神代「それで、このアヴァロンに来た目的はなんだ?」 春日「目的?決まってる私のリカルダで戦うことだ」 神代「・・・そういうことを私は聞いているんじゃない」 春日「ではでは、どういうことかな?」 神代「ふう・・・・」 神代は手元にあるワインを飲み干す。 神代「腹を割ってずばり話そうか・・・春日の狙いは6000万か?」 春日「NO!そんな端金には興味ない」 神代「ではなんだ」 春日「真相を知っているな?神代」 神代「ふ・・・あっははっははっはは!!」 神代は大声で笑う。 神代「もちろんだ。面白いから黙ってみている。どうしようかは悩んでいるがね」 春日「可哀想なのは騙されているあの2人だな」 神代「まったくだ、ひでいことをする」 春日「まあ、お金のためだ、仕方ない」 天使型のルカはなんのことか分からず首を傾げる。 ルカ「・・・一体何の話をしているのですか?」 神代「大人の話だ。それも金と女の絡んだ話だ」 ルカ「なんだか複雑で難しそうですね・・・」 春日「ノンノン」 春日が指をふる。 春日「これはとっても単純で分かりやすいことだよ」 神代「さて・・・それで春日はどうするつもりだ」 春日「決まっている、せっかくアヴァロンまでやってきたんだ。思いっきり暴れさせてもらう」 神代「あいつはどうするつもりだ?」 春日「・・・さあて、どうしようかな?」 春日はペロリと舌なめずりする。 春日「まるごと喰ってやるのも手だ」 神代「私は遠慮しとくよ」 春日「あっははっははは!!では、まずは挨拶代わりに派手にいこうか・・・」 春日の目が怪しく光る。 東條「レディース・アンド・ジェントルメンッ!!!武装紳士および淑女の皆様、大変長らくお待たせしました。今宵のメイン・イベント!!!スペシャルマッチを始めたいと思います」 観客たちが一斉にパチパチと拍手を行う。 台座の中央に、東條が毎度のことながら大げさなパフォーマンスで挨拶を行う。 □サンタ型MMS 「カミュ」 ?ランク オーナー名「東條 輝」♂ ?歳 職業 ??? 東條の肩からぴょんと青色のサンタ型神姫が飛び出す。 カミュ「ヨロシークー今日も元気ー」 観客席から声があがる。 観客1「カミュちゃん可愛いーー!!」 観客2「勝たせろ!!」 観客3「さっさとハジメロ!!」 東條はパンと手を叩く。 東條「さて、それでは今宵のメイン・イベント!!!スペシャルマッチを紹介しましょう。まずは青コーナー、SSSランクの強ランカー「春日」氏の有する『リカルダ』!!」 春日にすっとスポットライトが当たる。 春日「やあやあ、皆さんこんばんは、今日はじめてアヴァロンに乗船したが、なかなかいい船だね・・・気に入ったよ、派手に暴れさせてもらうつもりだ。だから諸君らも派手に遊びたまえ、今日は燃える戦いになるように・・・ささやかなお楽しみを持ってきた」 そういうと春日は指先にピラピラと小切手をはためかせる。 東條「ルールを説明しましょう。春日さまのリカルダに勝利すれば賞金1億円が支払れます」 会場がざわざわとざわめく。 観客4「い、一億ゥ?」 観客5「おおおおおお!!一億キター!」 観客6「なんだなんだあの女!海原よりも気前がいいぞ!!」 観客7「おいおいまじかよ!!!」 観客8「億来るか」 観客9「すっげえーーー!!!」 観客10「さすがアヴァロンだぜ・・・そこら辺の非公式バトルロンドとは桁違うわ」 観客11「ホンモノ」 観客12「くそう、俺も参加すりゃよかった」 ざわめく観客たちを尻目に春日は涼しい顔をしている。 東條「今宵は1対100の変則バトルロンドとなります。対戦相手は現在このアヴァロンに乗船しているオーナー様たちです。このバトルロンドに参加するに当たって一人当たり5万円の参加費で参加できます。現在、このバトルに参加している方々は以下の通りです」 ずらっと並ぶオーナーたちの名前と参加する神姫たち。 春日がちらっと一瞥する。 春日「ふっ・・・」 鼻で笑う春日。 東條「では、今回の戦っていただくステージはこちら砂漠ステージです。ご覧ください。」 小学校の標準的なプールサイズ、幅12m×長さ25mほどのステージには荒涼とした砂漠が再現されていた。 東條「このステージで今回は戦っていただきます」 カミュが捕捉説明をする。 カミュ「砂漠での戦闘になりまーす。砂丘や岩なんかの障害物をうまく利用して戦ってね」 東條「ルールを説明しましょう。1対100のデスマッチ、相手がサレンダーもしくは機能停止すれば試合終了です。武装・戦術はなんでもなり、バトルはこのステージ内のみ、ステージにはみ出た場合は失格となります。制限時間は無し、双方の対戦相手を全滅させたほうが勝ちです。なお春日さまの『リカルダ』にとどめを刺したものが1億の総取りとなります」 カミュ「シンプルシンプルー」 東條「相応以上のルールでよろしいですね」 対戦相手の神姫やオーナーたちはニヤニヤと笑う。 オーナーA「いくらなんでもバカすぎるだろあのアマ」 オーナーB「舐めすぎだろ、SSSクラスだからって調子乗りすぎだな オーナーC「クソッタレ、やってやる!」 オーナーD「ぽんと一億か!!舐めやがって」 オーナーE「キチ○イめ」 東條「ちなみにこのバトルロンドは、ネットの裏サイトでも生中継で公開されます。お互い、素晴らしいバトルを望みます」 カミュ「ネットのみんながどっちが勝つかお金を賭けてね!」 春日がアルミ製のケースの金具をパチンパチンとはずす。 春日「さて・・・始めようか、リカルダ」 アルミ製のケースの中で、白と紺のツートンカラーの重武装の神姫がゆっくりと目を開ける。 キラリと紅の瞳が光る。 リカルダ「戦闘システム起動・・・」 神代が2階の観客席でルカと共に観戦する。 神代「ルカ、よく見とけよ・・・あれが春日の誇る最新鋭の武装で身を固めた武装神姫・・・リカルダだ」 □ 重邀撃戦闘機型MMS「リカルダ」 SSSランク 二つ名「ミョルニル」 オーナー名「春日 凪」♀ 20歳 職業 神姫マスター 対峙する赤コーナーの対戦相手の神姫たちは多種多様な神姫で構成されていた。 大型の戦艦型神姫や軽量の忍者型、大剣を握り締める騎士型、機関銃に弾を込める戦闘機型などなど・・・ 東條「では、皆さん準備はよろしいですね・・・ではバトルロンド・・・・レディーーーーーーーーーーー」 ヒュイイイイイイン・・・・ リカルダのエンジンが風を切り唸り声を上げる、キラキラと緑色の粒子が舞う。 東條「Go!!」 砂漠ステージの中央に、何隻かの戦艦型神姫がバトル開始と共に強烈な艦砲射撃を加える。 重装甲戦艦型神姫A「全艦砲撃開始ッ!!!我に続け!!」 大型の重装甲の戦艦型神姫が艦橋から発光信号をチカチカと光らせ周りの戦艦型や戦車型神姫、砲台型神姫に合図を送る。 巡洋戦艦型A「100対1なら負けはせん!」 装甲戦艦型A「主導権はこちらにある、速攻で決めるぜェ」 装甲戦艦型B「ひゃっはああーーー!!!一億円は俺のものだァ!!」 巡洋戦艦型B「ファイヤ!!」 戦車型A「鈍亀の戦艦型に負けるな!全車両一斉砲撃!!」 戦車型B「パンツァー2了解」 戦車型C「パンツァー3了解」 戦車型D「撃て撃ちまくれ!!」 砲台型A「くそう!!砲台型を舐めるな!」 砲台型B「畜生!戦艦型に戦車型の連中、調子に乗りやがって!」 砲台型C「撃って撃って撃ちまくる!!一度やってみたかったんですよね!!」 総勢30機あまりの大砲を主兵装備とする砲撃タイプの武装神姫が一斉にリカルダのいる地点に猛砲撃を仕掛ける。 リカルダのいる場所は着弾によるすさまじい猛砲撃で地面が抉り飛ばされ、土煙と土砂と黒煙でまったく見えない。 騎士型「大砲屋の連中、めちゃくちゃしやがる」 忍者型「うううー私らの出番ってあるのかな?」 悪魔型「私もハンマーじゃなくて大砲もってくりゃよかった」 サソリ型「砲撃が怖すぎて近づけない」 侍型「開幕砲撃止めて」 しょぱなからの猛烈な砲撃にたじろぐ他の神姫たち。 ズンズズズウン・・・ 砲弾が着弾するたびにステージがグラグラとゆれる。ステージ全体には硝煙と爆風で煙が充満し、視界が恐ろしく悪い。 戦闘機型「何も見えない」 天使型「センサーが砲撃のショックでパニック起こしてパア」 セイレーン型「あのアホ共!!!私たちのことも考えないよ!」 コウモリ型「まったくだ!」 上空で砲撃が止むまで待機している航空神姫たちがぼやく。 激しい砲撃が間断なく続く。 戦艦型のオーナーたちはもう勝った気で分け前の相談までし始める。 オーナー1「ははっは!!ちょろいものだな!」 オーナー2「所詮は我が戦艦型神姫の敵ではないな」 オーナー3「一億円は私の神姫のものだ」 オーナー4「待て待て、お前らが倒したとは限らんだろ」 オーナー5「私の砲台型の弾が当たったかも知れない」 オーナー6「あんなへっぴり腰で撃った弾が当たるものかよ」 オーナー7「戦果を確認だ!!砲撃止め!!」 ズンズンズウズン・・・・ 戦艦型、戦車型、砲台型神姫の砲撃が止む。 春日は砲撃が収まったのを見て、指示を下す。 春日「リカルダ、敵MMS集団を撃滅しろ」 リカルダ「Sir,Yes sir MyMasterrrrrrrr」 何が起きているのが分からなかった。 パンッと空気が爆ぜる音がしたかと思うと、一瞬にして1ダースほどの前方に展開していた騎士型や戦乙女型の神姫が木の葉のようにバラバラになって砕け散った。 撃破のテロップが流れる。 □騎士型MMS 撃破 □戦乙女型MMS 撃破 □忍者型MMS 撃破 □フェレット型MMS 撃破 □犬型MMS 撃破 □虎型MMS 撃破 □天使コマンド型MMS 撃破 □リス型MMS 撃破 □ヤマネコ型MMS 撃破 □悪魔型MMS 撃破 □ウサギ型MMS 撃破 □ハイスピードトライク型 撃破 撃破された後に、物凄い斬撃音と爆発音が響き渡る。 リカルダの攻撃は音速を超え、後から攻撃した音が追いついてきた。 目を丸くする観客とオーナーたち。ぽかんとする神姫やオーナーたちを尻目にリカルダが真っ赤に燃え盛るナギナタを豪快に振り回し、戦国時代の武将のように名乗りを上げる。 リカルダ「やあやあ、遠からんものは音にもきけ、近からんものはよって目にもみよ。我こそは打ち砕く者、リカルダなりッ!!!!」 ダンッ!!!地面を力強く踏みしめ、リカルダがケダモノのように叫ぶ。 「うおおおおおおおおおおおおおおっ!!!大暴れしてやるぜェ!!!!!!!!死にたい奴はとっとと掛かって来いやァ!!!!!!!!ぶっ殺してやるッ!!!!!!ぎゃっはっははっはははッ!!!!」 To be continued・・・・・・・・ 次に進む>「敗北の代価 11」 前に戻る>「敗北の代価 9」 トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2478.html
MMS戦記 外伝「敗北の代価」 「敗北の代価 7」 注意 ここから下は年齢制限のある話です。陵辱的な描写やダークな描写があります。 未成年の方は閲覧をご遠慮下さい。 グロリアはアヴァロンの船底にある、ゴミ捨て場の一角に移動していた。ゴミ捨て場は大小さまざまな種類のゴミ袋が並べられ、バトルロンドでスクラップとなり使い物にならなくなった武装やMMSの腕や残骸が散乱しており、そのガレキの山で数台の建機型がゴミの仕分けを行っていた。 グロリア「お仕事中、失礼する」 グロリアがそばにいた建機型に声をかける。 建機型A「ううん?こんな船底のゴミ捨て場にトップランカー神姫さんがなんの御用でしょうか?」 建機型B「なんか大事なものでもなくしましたか?」 グロリア「まっ・・・そんなところだな・・・」 グロリアはちらりとガレキの山を見上げる。 建機型A「なにかお探しですか?」 グロリア「さきほど、私が対戦した戦乙女型の残骸は?」 建機型B「ああーそれならあちらの、モルグ(死体置き場)に保管していますよ」 グロリア「そうか」 グロリアはカツカツと靴音を立てて、モルグに向かう。 部屋の中に入ると数体の神姫の残骸が無造作に置かれ、顔には白い布が置かれていた。一番奥のすみに、蒼い神姫がぐったりとして置かれているのを見ると、グロリアはCSCに電流を送る電線を一本ワシ掴みにする。 グロリア「・・・戦場において死を定め、勝敗を決する女性的存在、戦乙女のくせに・・・ 「戦死者を選定する女」を逆に私がやるとはどんな皮肉だ・・・」 グロリアはスクルドの顔にかけられた布を払いのけるとパチパチと火花の散る電線をスクルドの胸部に押し当てた。 バッチン!!! スクルドの眼が見開き、ビクンと背筋を弓なりに伸ばして飛び起きる。 スクルド「がはっ!!!げほ・・・げほげほ・・・がは・・・」 グロリア「お目覚めかな?」 スクルド「ここは・・・ヴァルハラ?・・・」 スクルドはクラクラとする頭を抑えてぼんやりとする視界を見回す。 グロリア「いいや、アヴァロンだ。残念だったな・・・まだヴェルハラに行くには早いぞ」 スクルド「・・・・・・なぜ、私を再起動したの?私は・・・」 グロリア「力が欲しいんだろ?」 スクルド「!?」 グロリア「率直に言おう。私の遊びに付き合え」 スクルド「・・・・・どういう意味」 グロリアはピッと小切手を取り出す。 グロリア「ここに6000万の小切手がある」 スクルド「・・・・・」 スクルドは首を傾げる。 グロリア「正直に言おう私は金には興味ない。興味あるのは戦いだけだ。刺激的な戦いをな」 グロリアはピラピラと小切手を振る。 グロリア「私はこれから、この6000万の小切手を使って非公式バトルロンドに参加する。6000万もの大金だ。この金狙っていろんな連中が戦いを挑んでくるだろう・・・」 スクルドはゆっくりと体を起こす。 スクルド「・・・・」 グロリア「そこでだ・・・オレとお前で組んでこの金で稼いでみないか?」 スクルド「な、なにを・・・」 スクルドは目をぱちくりさせる。 グロリア「俺はさっきもいったが、金はいらない。だが、なんのリスクもなしで戦うのはフェアじゃない・・・そこでだ。6000万を賭けた戦いに参加したい奴は一口、10万の参加費で参加できる。オレとお前の戦いに勝利した場合は6000万総取り、負けた場合は参加費10万を支払う。といった感じでな・・・」 スクルド「・・・・気前がよすぎますね・・・」 グロリア「それゆえに、参加者にはことかかんだろうさ・・・そこでだ・・・稼いだ金はお前がもらっていい」 スクルド「な・・・なにを言って・・・」 グロリア「金が必要なんだろ?」 スクルドは押し黙る。 スクルド「そうです・・・私にはお金が・・・必要です・・・」 グロリア「ここでお前にこの6000万の小切手を渡していいが、それだとお前らがやってきた今までの覚悟と経緯が無駄になるし、なにより面白くない・・・だが、さっき言ったオレの遊びは面白い、面白いってのは大事なことだ。何に対しても勝る」 スクルド「狂っています」 グロリア「俺はお前に対しても興味が持てた、お前は悪くない、なかなかの強さだ・・・久しぶりに楽しませてもらった・・・さすがはSS級のランカー神姫だ。思い切りもいいし、度胸もある。技術もある。強さは1流だ。だが・・・しょせんはただの1流だ。お前に足りないのは経験だ。もっと生々しい経験と戦いの場が必要だ。」 スクルド「それは褒めているのですか貶しているのですか?」 グロリア「両方だ。お前はこのままではただの1流のランカー神姫だ。だが、上には上がいる。俺がお前を超1流の神姫にしてやろう。金も稼げて強くなれる一石二鳥とはこのことだろう?」 スクルドはふっと口元を歪ませる。 スクルド「よくわかりませんね・・・私とあなたは敵同士で、なんの関係もない他人同士なのですよ?」 グロリア「さっきまではな・・・だが、おまえのマスターは私のマスターに買われた。俺たちはもう他人じゃないさ、身内さ」 ぴくっとスクルドの顔が歪む。 グロリア「スクルド、お前はどうしたいんだ?お前が本当に望むものはなんだ?」 スクルドはグロリアを睨む。 スクルド「私の望みは、ゆうすけ君を救うこと・・・そして強くなること」 グロリア「俺の望みは、刺激的な戦いと面白さだ。さて?どうする?」 スクルド「いいでしょう・・・その小切手をエサに戦って戦い抜いて、お金を稼ぎましょう。そして強くなってゆうすけ君を助けます。絶対に・・・」 グロリア「ふふふ、乗り気だな・・・6000万は大金だ。この情報が知れ渡れば、おそらくSS級のランカー共、いや場合によっては俺と同ランクのSSS級の化け物神姫まで出てくるな・・・」 グロリアはほくそえむ。 スクルド「・・・・そんなに強い神姫と戦うのが好きですか?」 グロリア「当たり前だ、お前は弱い奴とか戦うのが好きなのか?」 スクルド「・・・・あなたは狂っています。どうしてそこまで戦いに固執するのですか?」 グロリア「それは俺が武装神姫だからさ、武装神姫は剣を振り回して銃をバンバン撃ちまくって武装キメて壊しまくってなんぼの世界だろ?」 グロリアの目が赤く光る。 スクルド「・・・も、もし負けて6000万を失ったらどうするんですか?」 ぞくりとスクルドの背筋に悪寒が走る。 私はこんな化け物のような神姫と戦っていたんだ・・・ グロリアがすっと立ち上がる。 グロリア「負けなければいいだけのことだろ?簡単だ。襲ってくる全ての敵を返り討ちにすればいい、それだけさ」 スクルドはポカンと口を開けて呆然とする。 大阪港の端、貨物船やフェリーが静かに停泊している。その一角に真っ黒の巨大な豪華客船が停泊していた。 知る人はその船を知っている。毎夜毎夜、激しく行われる非公式のバトルロンド会場であることを、船の船籍はとある外国のものとなっており、中は治外法権、ここではあらゆる非合法行為が行われている。 ある者は一晩で何百万という大金をせしめ、ある者は一晩で大きな敗北の代価を支払う。 その船の名は『アヴァロン』古から伝わるどこかにあるとされる伝説の島、妖精の世界、または冥界を指す・・・ 廃墟となった薄暗いステージで閃光がパッパッと煌く。 バッキイインン!! 巨大なハンマーを抱えた悪魔型のストラーフの顔面が半分消し飛び、その横にいた忍者型の上半身が砕け散る。 ビルの陰に隠れていた犬型が恐怖で叫び声を上げる。 犬型「うわああッ!!!!」 花型のジルダリアが腰を抜かしてへたり込む。 花型「ひいいい」 セイレーン型のエウクランテが手に持った大砲をぎゅっと握りなおす。 セイレーン型「畜生畜生!!!だから俺は言ったんだ!!!やめようって!!」 横にいたウシ型が唾を吐いて毒づく。 ウシ型「うるさい!後に引けるかよ」 蒼い閃光がキラッと光る。 犬型「く、くるぞ!!」 花型「敵は一体だけだ!」 犬型と花型は武器を構える。 花型と犬型のマスターが筐体のマイクを引っ掴んで半狂乱になって叫ぶ。 マスターA「貴様ら!死んでも勝て!!6000万の大金だッ!!!!!!!負けたらリセットどころじゃすまない!!!ぐちゃぐちゃに掻き潰してやる!!!!!!!」 その横にいるセイレーン型とウシ型のマスターも一緒になって青筋を立てて喚く。 マスターB「お前らも何しているッ!!!!!!さっさと奴をぶっ殺せッツェ!!!!!!!」 観客たちはドンドンと足を踏鳴らし、キルコールが起こる。 『Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!Kill!!!』 セイレーン型「くっそおおお・・・あ、煽りやがって・・・」 ウシ型「く、くるぞ!!」 蒼い閃光は鋭い光を何発か放つ。 バッキンバキイン!! キュッツン! バキバキンッ!! 犬型の頭部のバイザーが粉々に砕け散り、犬型は地面にもんどりうって倒れる。 犬型「キャン!!」 花型は倒れる犬型を起こそうと手を差し伸べる。 蒼い閃光はその花型の差し伸べた手を一刀両断する。 ザギュン!!!!! 花型の断末魔の獣のような悲鳴がフィールドに響き渡る。 花型「ぐっぎゃアアアアアアアアアアアッツ!!!!!!!!!!」 ブッシューーーーーーー 花型の切断した左腕がビクビクンと痙攣しヘビのように道路をのたうち廻る。 蒼い閃光だと思った神姫は真っ青なブルーの装甲に身を包んだ戦乙女型神姫だった。 瑠璃「・・・・スクルド・・・殺せ・・・」 虚ろな目をした瑠璃が囁くかのように指示を出す。 スクルドはヒュンと風を斬り大剣で犬型の首を斬り飛ばし、返す刀で花型にトドメを刺す。 犬型「ギッ・・・・」 花型「ぎゃ・・・」 一瞬にして2体の完全武装の神姫がコマ斬れのミンチになって道路に醜い残骸を晒す。 それと同時に半分朽ちたビルの陰からサイレーン型とウシ型が大小さまざまな大砲を抱えて躍り出る。 マスターA「いまだァ!!!!!!殺せェ!!!!!!」 セイレーン型「うおおおおおおおおおお!!」 ウシ型「ファイヤ・・・」 バッキンン!!ドンドンドンドン!!! スクルドの後方から鋭い光が一筋伸び、かすめるようにスクルドの横を通り過ぎ、ウシ型の胸部を貫く。 ウシ型「ぐべえェ!!」 ウシ型の胸部がボコンと大穴が開き、吹き飛ぶ。 セイレーン型「なァ!!」 遠距離から重武装に身を包んだワシ型の強化型がレールキャノンを構えて立っている。 瑠璃の横に座っている海原がニヤニヤと下卑た顔で笑いながら瑠璃の腰に手を回す。 海原「ぐへっへ、ええーでグロリアーナイスなアシストや」 瑠璃は虚ろな目でスクルドに指示を下す。 瑠璃「スクルド・・・殺せ・・・」 スクルド「イエス、マイマスター」 ヒュンと大剣を振るい、べったりと張り付いたオイルをはらうスクルド。 セイレーン型「う、うわあああああああああ!!!」 セイレーン型は狂ったように大砲、ボレアスを撃ちまくる。 スクルドは巧みな回避機動で攻撃を回避すると、そのまま速度を緩めずにセイレーン型に体当りをするように大剣で一刀両断に切り伏せた。 東條がマイクを強く握り締め、叫ぶ。 東條「勝者!!戦闘攻撃機型MMS 「グロリア」そして戦乙女型MMS 「スクルド」 」!!!100対2という圧倒的な物量の差にもかからわず激しい激戦を制した両者に惜しみない拍手を!!」 観客たちが立ち上がって拍手を行う。 ステージを見渡すと廃墟となったステージのあちこちでブスブスと暗い黒煙が上がり、町中に様々な神姫がぐちゃぐちゃになって残骸となって散乱していた。 そのシテージの横で悔しそうに地面を踏みしめるマスターたちの集団がいた。 マスターA「畜生ッ!!!畜生!!!」 マスターB「6000万よこせ!!!」 マスターC「ファックユー!!」 マスターD「キイイイイイイイイイイイ!!!キャアアアアアアア!!!」 海原が大声で笑う。 海原「ギャハッハハハ!!!面白いこと考えたな!!!グロリア!!!」 バトルが終わり、海原と瑠璃は船の先端に位置する視界270度の広々としたパノラマラウンジバーで豪華な夕食を楽しむ。海原の後ろには色とりどりの宝石のような大阪の街並みが広がり贅沢な空間が広がっていた。 グロリアはぺこりとお辞儀をする。 グロリア「お気に召しまして光栄です。マスター」 瑠璃「・・・・」 海原はぐいっと瑠璃の細い腰を抱き寄せて無理やり瑠璃の甘い唇を奪う。 海原「げっへへ、瑠璃ちゃんとこうやって一緒にバトルできるなんて興奮するじゃないか」 海原に弄ばれる姿を見てスクルドは心を痛める。 スクルド「っ・・・く・・・」 グロリア「先ほどの戦いの報酬は250万です。マスター」 グロリアは足でテーブルの上に散乱している札束の山を蹴る。 海原「んんーええよ、ええよーそんな鼻糞みたい金いらんわ、スクルドちゃんに約束どおり、あげえ」 グロリア「ということで・・・スクルド、この金はお前のものだ、お前が戦って稼いだ金だ。正当な権利だ。受け取れ」 スクルドは金を一瞥する。 スクルド「6000万という大金目当てで、まさか初日でこんなに稼げるとは思いませんでしたね・・・」 グロリア「今日は一気に25人のマスターと100体の武装神姫を2人でスクラップにしてやった・・・バカな連中だぜ、俺たちはSSS級とSS級だ・・・下手な雑兵神姫ごときで倒せるとでも思ったのが頭の悪さの証拠だな」 スクルド「この調子なら数ヶ月で6000万を稼げそうですね、マスター」 スクルドはにっこりと笑う。 瑠璃は虚ろな目で力なく答える。 瑠璃「・・・・そうね・・・スクルド・・・」 スクルド「私、がんばります。がんばって戦って戦いまくって絶対に「ゆうすけ君」を助けます!!!マスター」 瑠璃「・・・・・・うん・・・」 海原が瑠璃をぐいっと抱き寄せる。 海原「ふひひひ、瑠璃イ・・・よかったなァ・・・ゆうすけ君は助かりそうだな・・・まあ、俺の金でさっさと助けてあげてもいいが、やっぱりここは俺たちで協力してゆうすけ君を助けて上げないとなァーーーぬふふふ」 海原は瑠璃の胸をぎゅっとワシ掴みにしてチュッチュと瑠璃とキスをする。 瑠璃「ん・・・・」 海原「ぶへっへえ、瑠璃、可愛いぜェ」 グロリア「ヤレヤレ、マスターは変態だな」 海原「げへへ、瑠璃ちゃん、今日も激しくヤリまくろうぜ瑠璃―ふひひひ」 すりすりと瑠璃の柔らかい下腹をなぜる海原。 グロリア「スクルド、さっきの戦いをネットに中継して煽ろうぜ・・・今日みたいなあんなザコじゃ、お前一人でも十分なくらいだ。喰い足りねえ!!」 スクルド「そうですね」 グロリアとスクルドは、和気藹々とPCに接続して動画をネットに投降する。 【俺たちに勝てば6000万の金をやる。やりたい奴は一口10万で、かかってこいや!!】 アヴァロンの非公式バトルロンドのネット掲示板にこのような煽り文句が流れる。 グロリア「うん、いい感じだ。頭の悪さがにじみ出るぜ」 スクルド「この煽り文句を見て参加する神姫が増えるといいですね」 グロリア「参加する神姫の数よりも質だな、もっと強い奴が欲しい。ザコはいらねえ、明日も派手にやりまくろうぜ、スクルドーふひひひ」 グロリアは、にやにやと海原と同じような顔で笑う。 その横顔を見てスクルドは、ああ・・・神姫ってマスターに似るんだなァ・・・・とふと思った。 To be continued・・・・・・・・ 次に進む>「敗北の代価 8」 前に戻る>「敗北の代価 6」 トップページに戻る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1013.html
その他設定 斗小野グループ 日本有数の財閥「斗小野家」が率いる巨大グループ その影響力は各方面へと及ぶ 國崎技研 健四郎が勤める神姫関連のパーツを創っている会社 自社制作だけでなく、個人制作の武装の代理販売なども行っている 組織略図(状況により変更あり) 技術部 1課・フレーム・架装部門 2課・周辺機器・用品部門 3課・銃火器部門 4課・刀剣・防具部門 5課・衣料部門 6課・特殊用品部門(通称エロっ課) 営業部 1課・自社製品販売部門 2課・代理販売部門 3課・広報部門 細かい課分けも実際は殆ど役に立っておらず、技術部の人間が店に商品を売り込んだり、営業の人間が(意見だけでなく)開発に直接携わったりしている場合も多い ワークショップ『MACHINE FRIEND』 (武装神姫飛鳥ちゃんエウクランてに登場) かつて祖父が経営していた工場を今井一太郎が復活させたショップ バトル施設は無いので神姫センターとは呼べないが、BMA公認ショップである パーツの改造だけでなく、中古部品等の販売や、神姫心理カウンセリング等も行っている 作品中に描写は無かったが、格安の中古武装に並んで神姫の手足なども並んでいて一種異様な雰囲気を醸し出している 裏の廃工場を改装した実験場がある 神姫関連だけでなく、様々なメカの受注生産も行っている 独自設定 ここではこの作品のオリジナル設定を説明します 素体について この世界の素体は、極一部の例外を除いて「フレッシュ素体がスーツ等を着用している」事になってます 素体自体も女性の体を出来る限り忠実に再現されており、いわゆる「えっちな機能」も極一部の例外を除いて備わっております(ただし、処女膜は再現されていない) 『神姫性性同一障害』 神姫特有の精神疾患であり、人間のそれとは異なる 神姫が同性愛を行う事は珍しくないが、男性的な行動を起こす場合に定義される 症状が悪化すると男性的に恋人を愛したいと考えるようになり、存在しない陰茎部を挿入したいと考えるようになる こうして満たされない欲求に押しつぶされ、暴走したり最悪AI崩壊を引き起こしたりする事例も報告されている (ここまで重度のものは報告例は少ない。大抵は恋人を満足させる事により欲求は満たされる) 原因については一切不明 最悪の状態になり、やむをえずリセットされたコアへ同一素体・CSCを組み込んでも発症したという事例は今の所無い (神姫は同一コア・素体・CSCを使用しても同じ性格にはならない為、その因子が発現しない為とも考えられるので、たまたまという意見もある) この障害はBMAも問題視しており、症状の重い「患者」に対して様々な補助を行っている (國崎技研と協力してのツールの処方もその一環) 独自解釈武装について 謎の武装に関しては、作者の妄想が付け加えられている場合があります パウダースプレイヤー ジュビジー標準装備の銃。通常弾の他に特殊弾も発射可能 また弾倉が6発、3発、3発のに分かれていて、それぞれに異なる弾丸を装填可能 メーカー標準装備では、通常弾・煙幕弾・腐食ガス弾が付属している アレルギーペタル ジルダリア標準装備の特殊武装 周波数をセットし振動を与えることで特殊音波を発する その効果は「神姫の聴覚センサーに作用し負荷を掛け、一時的に能力を下げること」 この効果を無効化するには、聴覚センサーの可聴範囲をズラし、特殊音波を聞かないように変更すればよい。この機能は全ての神姫に備わっており、その為アレルギーペタルの効果発揮時間は対象神姫の対応能力に左右される(平均約0.5秒程度) ちなみに使用するジルダリアは発動前に自らの設定を変更している為、自分にはかからない(その為、他のジルダリアが使用した場合はかかってしまう) フローラルリング ジルダリア標準装備 本体の飛行を可能にするだけでなく、ハイパーモード時にはフィンにエッジが付き、切り離して遠隔操作にて攻撃することができる 重力制御装置 イーアネイラやウィトゥルースに装備されている装置 機体を浮かせて移動させるのが主な目的 しかし、イーアネイラは地上での最低限の移動力の確保を目的としているのに対し、ウィトゥルースのそれは積極的に戦術に取り入れる事を目的としている 複雑な合体や、ファストオーガの機動力を支えているのは間違いなくこのシステムであり、また真鬼王のパワーを十二分に発揮する為にもこのシステムが活用されている(力が逃げないように重力をコントロールしカウンターウエイトとしている) さらに反重力フィールドを形成し物理攻撃を逸らす事も出来る
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/159.html
先頭ページへ 次へ インターバトル0「アーキタイプ・エンジン」 涼しい秋の風が網戸を通って、彼の頬をなでた。 私はたわむれに彼の頬をなでていた空気の粒子を視覚化して追う。 くるりと彼の頭の上で回転した空気は、そのまま部屋に拡散して消えた。 彼はもう一時間ほどデスクに座りっぱなしで、ワンフレーズずつ、確かめるようにキーボードを叩く。彼の指さばきが、ディスプレイに文字を次々と浮かべる。浮いている文字。 その後ろの、ベッドの上に座りながら、彼の大きな背中を見ている。これが私。 私は武装神姫。天使型MMSアーンヴァル。記念すべき最初のマスプロダクションモデル。全世界に数千万の姉妹がいる、そのうちの一人。 パーソナルネームは、マイティ。彼が一晩考え抜いて、付けてくれた名前だ。 私はこの名前に誇りを持っている。 うーむ、と、彼がパソコンチェアの背もたれに寄りかかって、腕を組んだ。再び 涼しい風が部屋に遊びに来る。窓を見る彼。外は快晴。ついで視線に気づいて、私を見る。 彼はくすり、と微笑む。ちょっと陰のある、はにかんだ笑顔。 「おまえは、食べ物は食べられるのかな」 壁の丸い時計をちらりと見て、彼は訊ねた。私に。 「はい。有機物を消化する機能があります。99.7パーセントエネルギー化して、排泄物を出しません」 「いや、それはいいんだが」 彼はちょっと困った顔をして、私はすぐに彼の言わんとしていることを悟った。 「味も識別できます」 「そうか。良かった」 昼飯にしよう、と、彼は台所に立つ。ワンルームの小さな部屋。一つの部屋がリビングとダイニングとキッチンと、仕事部屋と寝室を兼ねる。十畳以上あるから狭くはない。 カウンタをはさんでキッチンが見える。キッチンの横のドアは廊下があり、玄関へと続く。それまでに洗面所経由のお風呂があるドアがあって、玄関に近い方にトイレのドア、と並ぶ。反対側は大きな納戸だ。 カウンタの手前には小さなテーブル。一人暮らしのはずなのに、なぜか椅子が二つある。そのことを聞いてみたら、 「セット商品だったのさ」 と、苦笑した。 いい匂いがキッチンから漂ってくる。ガスコンロの上で、フライパンが踊る。お米と、たまねぎと、玉子、そしてお肉が舞う。 ほどなくして、テーブルに大小二つの皿が置かれて、そこに金色のご飯が乗せられた。 チャーハン。私のプリセット知識が料理の詳細を再生する。 私はテーブルに座らせられて、小さいお皿のほうが手前に寄せられる。 「多いか」 「いえ、丁度良いです」 彼は微笑して、椅子に腰掛けた。 「小さいスプーンがこれしかなかった」 と、彼はプラスチックのデザート用スプーンをくれた。 「いただきます」 私はチャーハンをほお張る。 おいしい。 有機物を摂取するのはこれが初めて。私のコア頭脳に新たなネットワークが築かれているのが分かる。 「おいしいです」 私は心からそう言った。 心、から。 そう。このときに、私が生まれたのかもしれない。初めて。 私は、マイティ。 先頭ページへ 次へ